▲ブッフェスタイルでもない、対面ショーケーススタイルでもない。オーダー式デザートプレートバイキングで、真心のこもったおもてなし! | ▲場所は名古屋駅前、ギリギリ西区の北東部。居酒屋やホテルで喧噪かまびすしい大通りからちょろっと曲がった裏通りで突然みつかる、ビックリ穴場スポットって感じ |
企画名 | デザートオーダービュッフェ |
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メインメニュー | ケーキ |
ケーキのサイズ | 【小】 |
お値段 | 2,500円 |
制限時間 | 2時間 |
実施タイム | 毎日午後2時半〜5時(終了未定の期間限定) |
ドリンク | 飲み放題! |
その他ルール | 分煙有り |
味 (ずばり、おいしいかどうか) | [9] | ●2,500円……という食べ放題料金はお高いが、なかなか精緻で凄味のある創作スイーツのおもてなしにより、マニアも十分に満たされるオーダーバイキングとなっていた1軒。雰囲気や立地も上々。 場所は名古屋駅前……と言っても西区寄りの北東側で、モンブランホテルやサイプレスホテルが立ち並ぶ那古野側。 大通りから狭い道に1本折れるとすぐ野暮ったくなって、閉鎖された変電所や古びた会社オフィスといった道のりになる路地に即して、そのお店《Paff》が立地している。 お店自体はぴかぴかに新しいマンションのテナント店舗で、2012年10月にオープンしたばかり。 柔らかな白熱色のスポットライト照明、暖色系カラーのソファ、打ちっぱなしの壁にかけられた彩り控え目のアート……等々、静謐な安穏感が非常によろしい。一社の《パフカフェ》に続いてこの名駅店が2店舗目のオープンとのこと。 バイキングのシステムは予約制のオーダースタイル。毎日午後2時半から5時まで入店で2時間制。 “期間限定”ということだが、まとめた部数のオフセット印刷のリーフレットにバイキングの案内があるので、まだしばらく続けるはずだ。予約は前日までにお電話を。 フリードリンクもオーダー式で、2,500円の料金内。コーヒーHot/Ice,紅茶Hot/Ice,オレンジJ,グレープFJ,ウーロン茶。 ローカルルールがやや込み入っている。先ずスイーツ食べ放題にありつく前に、パンとサラダの付いたパスタセットをオーダーの上で完食せねばならない。 “後の箸休めにしますぅ・いらないですぅ”等選択の余地は、消費者側に無い。とりあえずはパンとサラダの付いたパスタセットを頂くべし。 但し、クリーミィなマッシュルームとベーコンの旨味がよ〜く効いたパスタは、十分美味しかった。セサミが入ったブールはほかほか・カリカリ・ふわふわの焼き立てで舌を巻く。 で、やっとケーキたちのオーダーバイキング……かと思ったらコース仕立てのもてなしがもう1段階あって、パスタ完食の頃合いにおすすめスイーツ6品盛り合わせが否応なしにテーブルへやってくる。メニューに有るものと無いものがない混ぜてあるそのプレートを完食して、やっと自由なオーダーバイキングがスタートする。 さてケーキ各品々はどんなシロモノかと言うと、贅沢なリストランテかビストロのアラカルトデザートを、のべつ幕なしに頂ける感じ。 下味から盛り付けから素材から、押しなべて繊細で手が込んでいて彩り愛らしく、ケーキ店の食べ放題やホテルブッフェ、バイキング店のデザートバーとは一線を画している。 似たような土台の使い回しだったりお味の軸がはっきりしないような物は無く、総じて明晰なコンセプトを感じる逸品ばかりである。腕前は生半可ではない。 [クレープ包み]はこのお店最良の極上品。薄焼きではなく、あえて厚ぼったく焼かれた生地のむっちり食感が素晴らしい。割ると溢れるアングレーズソース、お顔をのぞかせる新鮮苺、コクのある生クリーム、そして全体を引き締める皿の底に敷かれた苺ソースの酸味が絶妙。一見ありきたりなのに、全く食べたことのないような非凡なクレープデザートである。 [ボネ]の口どけの良さにも驚いた。ココアプリンのしつこさ、チョコの口どけの悪さが全く感じられず、仄かな苦味と香りを残して瞬く間になくなってしまう。うっとり。 [フルーツPie]も面白い采配で、焼き立てパイ生地にグレープF、ブドウ、イチゴ、パイナップル各種を噛み合わせるように盛りこんで、生クリームもたっぷり。冷たいカリカリ食感が楽しめる冷凍フランボワみじんぎりが散らしてあるのがユニークなアクセント。 [苺のパンナコッタ]は、たっぷり生クリーム液のコクと質が非常に良い。そのパンナ本体だけで圧倒される。 [フルーツシュー]のデニッシュみたいなさくさく生地も楽しいし、甘酸っぱいピューレ状に煮詰められた苺一粒丸々入っている[苺のチーズケーキ]も堪えられない。そんな感じで、総じて誠に麗しく丁寧な仕上がりばかり。 特に、一皿一皿の仕上げに落とされるオリジナルソースが極上の出来で、しかも、コレには苺ソース、このスイーツにはアングレーズ、こちらはパッションフルーツソースで……等々、品によってひとつひとつ異なる創作ソースが敷かれているのには瞠目。 唯一、[ベリーティラミス]のクリームチーズをアイス仕立てにした意図が分からなかった。まぁ疑問の品はそれぐらい。 来客が2組しかいない午後のアイドルタイムなのに、厨房からはチャキチャキと盛んに仕込み作業のせわしない気配。来客が少なかろうと暇してる余裕など無く、タイトな緊張感が発せられている。 夕方5時を過ぎる頃には、行きつけにしているであろう慣れた来客人や予約客の入店により、続々と賑わいでいった。 しかし、やはり看過して欲しいのはパスタランチ付きで2,500円という料金。せめてミールは+500円として料金から外し、ある程度選択の余地を持たせて貰いたいものである。 |
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雰囲気 (入りやすい店か、落ち着いて食せるか) | [9] | |
リベラル感 (実施時間が不自由でないか、ルールがやかましくないか) | [8] | |
接客 (説明など不親切でないか、感じは悪くないか) | [9] | |
立地 (場所は便利かどうか) | [9] | |
お得感 (質量共に料金以上の満足が得られるかどうか) | [6] | 総合【★★★−−】安くはないが、スイパラやルシュッドとは違った贅沢を過ごしたい時に。 |
▲サラダ(水菜,レタス,トレビス,カイワレ) | ▲ハーフカットのブール,じゃがいもとベーコンのマッシュルームソースのパスタ | ▲苺のパンナコッタ,プチシュークリーム,マチェドニア,ラムレーズンアイス,苺のチーズケーキ,ボネ |
▲ベリーティラミス,オレンジのミルクリゾット(味も食感も良い),フルーツPie | ▲マンゴーとココナッツのムース(よく冷えた状態も良い),モンブラン,ピスタチオのベイクドチーズ | ▲ヨーグルトのセミフレッド(アイスパフェとしてもイイし香辛の効いた飴細工が面白い),抹茶のレアチーズ |
……オーダーごとに彩られる、洗練されたデザートプレートの麗しさ。パスタセット別で二千円の料金だったらもっと嬉しいんだけど。 | ||
▲クレープ包み |
■名古屋市営地下鉄[名古屋]駅@番出口より徒歩5分。出口から左折してしばらく直進。脇に《ホテルサイプレス》が構える名駅二丁目交差点も直進。すぐに見えてくる小さなお社さんと《馬喰一代》の間の、鋭角な小道を左折。そこからもうしばらく直進して左手側。
【所在地】 | 〒451-0045 愛知県名古屋市西区名駅2−29−3 Paff |
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【営業時間】 | 午前11時〜午後10時/td> |
【tel】 | 052-561-0082 |
【関連サイト】 | 公式サイト 食べログ |
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▲こんな感じでメニュー盤が席に相席にお座りになられる。ひとつひとつは小さ目のデザートプレートなので、3品とか5品で頼むとよろし | ▲広々としていて安寧で物静かで清潔感があって、名駅前のカフェというより何かの展示場みたい!キツキツの駅地下喫茶みたいなの想像していただけに、この解放感は楽しい |