▲レニエパティスリーのファサード。ビュッフェイベントは隣接のカフェで開催。食べ放題客以外の来店の車の往来も、次々ひっきりなしの人気店 | ▲まるで貴族の宮殿内ガーデンや噴水のような美しさを誇る、レニエのスイーツブッフェボード。手前はヴェリーヌやココットが占め、奥にはタルトやロール、ラウンドホールが |
▲ブッフェボード写真その2。因みに、ビュッフェ開始前の撮影タイムがちゃんとあるので、撮りたい方は遅刻なきよう | ▲カフェ店頭。当日イーゼルにはちゃんとビュッフェイベントの告知が記されている |
企画名 | スペシャルケーキビュッフェ |
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メインメニュー | ケーキ/キッシュ/カナッペ |
ケーキのサイズ | 【小】〜【大】 |
お値段 | 2,160円 |
制限時間 | 1時間+α |
実施タイム | ほぼ毎月二日間二部制/午前11時半〜、午後1時〜 |
ドリンク | 1杯のみ |
その他ルール | チケット店頭販売・入金制、電話などでの予約は不可/チケット紛失については一切保証なし/全席禁煙/お皿の交換はカウンターで受付/開始前の撮影フリータイム有り/運が良ければ当日飛び込みで席にありつけるかも |
味 (ずばり、おいしいかどうか) | [8] | ●西区・上小田井駅から徒歩10分。殊にモンブランが高名パティスリーカフェ《レニエ・グランメゾン》のスペシャルケーキビュッフェに久しくして来店。 ローカルルールの厳しさからして特別感より緊張感が漂うタイトなイベントだが、それ相応の贅沢さと充溢は、決してスイーツファンの期待を裏切ってはいない。 先ず《レニエ・グランメゾン》のスペシャルケーキビュッフェの概要について。 同パティスリーカフェで定期開催されている、常連客向けスイーツビュッフェイベント。 長期間お休みすることもあるものの、大抵は毎月上旬ごろの木曜&金曜の2日間実施。午前11時半開始と午後1時開始の2部入れ替え制。制限時間は1時間。ワンドリンク付き。 ひとつ厳格な取り決めとして、完全予約制・且つ事前店頭料金前払い制が設けられている。 電話予約・ネット予約は不可となっており、必ず前もって店頭まで足労し、予約を申し込み、チケットを購入せねばならない。 キャンセルや払い戻しも一切お断り…という冷厳な姿勢も一貫しており、この時点でやや居丈高な印象をもたらしていることは否定出来ない。 但し、イベント当日のおもてなしの数々はパティシエさんがたによる本腰の身構えが感じられるものばかり。 幾度も足を運んでくれる常連客の期待に応えるべく、質実たる匠の技を見せてくれるのだ。 永らく値上げの無い2,160円という料金は、十分抑えられたお値段である。 さて当日。店側はビュッフェの前準備にやや立て込んでおり、入店できたのは開始時刻6分過ぎ。 行列の順番にチケットを回収。ワンドリンクオーダーをここで注文するという特殊システム。 あえてピッチャードリンクバーにせず、一人ずつオーダーを取るのにも拘りを感じる。事実珈琲も美味しいのだ。 各席への案内と同時に、クルトンが器に乗った[ポタージュスープ]がテーブルサーヴ。豆のお味が健康的な前菜で、先ずはお腹を温めてもらうという心配り。 尚、この時点ではまだビュッフェ開始前で、店側はあえて数分間の撮影フリータイムを設けている。 何といっても、スタンドを用いたりグラススイーツを手前に配したりする煌びやかなアレンジメントにより、見栄えの臈長けたレニエのブッフェボードの豪奢さたるや。 この景観を是非手つかずで写真に収めたい!…というスイーツファンの気持ちを汲んだ、有り難い施し。SNSにそれほど凝らない方でも、撮らずにはいられないだろう。 入店者各自への案内もポタージュとワンドリンクの配膳も撮影フリータイムも一通り落ち着いた頃合いに、いよいよビュッフェ開始のアナウンス。そのタイミングから計ってきっちり1時間が食べ放題タイムだ。 尚、終了5分前⇒タイムアウト⇒退店勧告も、その都度しっかり言い渡される。 終了後すぐに通常カフェ営業に切り替わるので、のんびり出来る余裕は無いので悪しからず。 では食べ放題メニューをひとさらい。 【メインブッフェボード】 ホールケーキ、ロールケーキ、ホールタルト、スクエア型、ヴェリーヌ、プチフール……等々、20種ほど。 バイキングのために拵えたレニエ特製スイーツたちが妍を競う。別棟パティスリーショーケースに並ぶ通常商品のミニマム版・アレンジ版が中心。 補充が万全なモノもあれば、品切れてから二度と姿を見せないもの、後半初めて蔵出しされるもの、補欠品ぽいシンプルな品、緊急ピンチヒッターらしきショップ売り品……等々、観察していると結構乱脈なラインナップだ。 但し、お味はどれも大変如才が無い。 ここはよそから仕入れた安物をお客様につかませたりするような嗟来の食が供されることはない。そこは信頼して良い。 とは言え、すぐに払底したミルフィーユやマロンタルトを食べ損ねたのは正直心残り……。 【ミールコーナー】 カナッペ6種、キッシュ2種、ケークサレなど。入口に面した冷蔵ショーケースの上部表面スペースを利用した一角。 セルフのお冷コーナーも隣接。 【テーブルサーヴ品】 焼き立てチーズカナッペ、そば粉クレープ、苺クレミア(ソフトクリーム)の3品が、ブッフェタイム中、時間差で、各自席までもてなされる施し。 できたての配膳は嬉しいけど、お皿が空いてないと一瞬手間取る欠点あり。 ― 今回はコレが美味しかった! ―[季節のショートケーキ]のスポンジと生クリームの瑞々しいこと。初夏ということでマンゴー仕立てだったのだが、新鮮な果物の印象を凌駕する程の、ジェノワーズ&生クリーム出来立て感に圧倒された。口内で瞬時に無くなる生クリが滅茶苦茶ンマいぞ。同じく[フルーツタルト]も果物以上にザクザクと鳴る生地の香ばしさに唸らされる。本当に新鮮。 ふわふわ過ぎる[モンブランロール]の薄切りがもはや柔らかすぎて、トングで掴みきれずに皿の上で粉砕。どうにか盛れたが味は格別。マロンクリーム&マロングラッセも上質な、とても贅沢なロールケーキ。 [季節のロールケーキ]もマンゴー仕立て。こちらも鮮度の良さが素晴らしく、ふわふわ感が堪えられない。 [Wチーズケーキ]も圧巻の一言。レアとベイクドの2層式、さらに底はクッキー生地、表面はビスキュイでカーディナルシュニッテン風に。 人気品[苺ミルクのレイヤードチーズムース]も押さえねばならぬマスト品。甘酸っぱい苺ジュレとレアチーズの相愛は言うまでも無し。 コーヒーゼリーのヴェリーヌ[泡キャフェ]も膝を打つ逸品。 上層のキャラメル味のふわふわクレマも嬉しいが、本体珈琲ゼリーの明確な味と香りには思わず癒しを感じる。もっと食べたかったけど後半姿が見えなくて残念。 やっぱり食べておきたい[中津川モンブラン]は、ブッフェイベント用の特製プチフールサイズ。 ダックワース、生クリーム、和栗ペーストという黄金構成を一口でイケちゃうこの幸せ。ふふ。 お店側が定め過ぎた半コース仕立ての割り振りや、シビアな時間の制限、慌ただしさ、テーブル配置キツキツの窮屈さ……等々で疲労感が全くない、と言うと正直嘘になる。 しかし手間暇と贅を尽くしたレニエの名品が特製版としてお好きなだけ手に取れる、この空間に列席できるスペシャリティは、ホテルブッフェと比べると格別の感。 スイーツファンなら一度訪れておいて損は無い。 どうしても前日チケット購入がご面倒なら、レニエビュッフェイベント該当の日におこぼれ当日席目当てで来訪、もしダメならすぐ近くのmozoワンダーシティの食べ放題レストランへ焼け食い直行……なんてスリリングな大食い計画はいかが? |
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雰囲気 (入りやすい店か、落ち着いて食せるか) | [5] | |
リベラル感 (実施時間が不自由でないか、ルールがやかましくないか) | [4] | |
接客 (説明など不親切でないか、感じは悪くないか) | [7] | |
立地 (場所は便利かどうか) | [7] | |
お得感 (質量共に料金以上の満足が得られるかどうか) | [8] | 総合【★★★−−】気安さはないが、研ぎ澄まされたお味と品目は格調高し。 |
▲前菜スープ | ▲マンゴープリン,苺ジュレティラミス,オレンジとグレープフルーツのゼリー | ▲モンブランロール,マンハッタンレアチーズ,カヤンベ(柔らかすぎてトングでうまく掴めない!) |
▲泡キャフェ,季節のショートケーキ,コンキスタドール | ▲中津川モンブラン,シュークリーム2種(名物キャベツシューとは別物) | ▲エスプレッソティラミス,フルーツタルト,バガテールピスターシュ(ピスタチオの緑色がとてもキレイ) |
▲苺ミルクのレイヤードケーキ,季節のロールケーキ,Wチーズケーキ | ▲品名不詳のチーズケーキ,苺ティラミスジュレ,季節のショートケーキ | ▲テーブルサーヴのチーズカナッペ |
▲バトーカシス,モンブランロール | ▲キッシュ,テーブルサーヴの苺ソフトクリーム | ▲生ハムのカナッペ,ベイクドチーズ(終わり間際の補欠品…でもお味はちゃんとしていた) |
■名古屋市地下鉄 鶴舞線[上小田井駅]駅から、mozoワンダーシティ側出口から出て徒歩7分。間違いやすい北改札口(南側にある!)から出て左折、mozo目指して直進。そのまま環状自動車道/mozoに沿って東側のへりまで直進を続け、[玉池町]交差点で右折。しばらく直進を続け、[赤城町]交差点を更に進んで、左手側。
【所在地】 | 〒452-0806 愛知県名古屋市西区五才美18−2 レニエ本店内 レニエグランメゾン |
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【営業時間】 | 午前9時半〜午後8時 |
【tel】 | 052-502-0288 |
【関連サイト】 | 公式サイト 食べログ |
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▲今回殆ど手つかずでちょっと悔しかったライトミールコーナー。キッシュやケークサレが並ぶこちら中心に食べても1時間楽しめそうな、かなりの完成度 | ▲後で画像確認し、手前の苺のミルフィーユを食べていないことに気付いて切歯扼腕、油断大敵。開始時スタートダッシュに遠慮は禁物ですな |
▲ビュッフェ開始前に撮ったカフェ内観。6人客・8人客に合わせてテーブルセッティングを時間ギリギリに組み替えたり、結構慌ただしい雰囲気 | ▲こちら別棟のパティスリーショーケース。力強い彩りの眩しいこと!こちらの人気品がほぼそのままビュッフェに供されてもいるのでお見逃しなく |