愛知県豊川市/JR牛久保駅

レリーフ豊川店

▲後ろにケーキ工房を構えたレリーフ店頭のテイクアウトパティスリー。《さいもん》が止めてしまった今、豊川のケーキバイキングといったらココ! ▲ダークターコイズの外観がまばゆい新生レリーフ。元はここ漫画喫茶の建物だったそうだ
▲フロアの仕様が六角形!カフェとしてはちょっと落ち着かないが、大胆な色彩センスもあって面白い空間 ▲てな訳で、テイクアウトパティスリーのケーキ食べ放題!マキシムドパリに引けを取らないミルフィーユ、香り芳醇なモンブラン!特にこの2品は傑出
▲店内写真。デザートバーの冷蔵ショーケース隣には旧新城レリーフ店内でも見覚えのあったアンティーク品が飾られていたりなんかも ▲駐車場。こちらもブルー一色の看板。ランチもモーニングも好評で、どちらもワンオーダーでボリュームたっぷりのバイキングが付いてくる

― DATA ―
企画名ケーキバイキング
メインメニューケーキ
ケーキのサイズ【中】
お値段1,280円
制限時間なし
実施タイム毎日午後3時〜午後5時(予約制)
※2014年4月末で終了
ドリンク飲み放題!
その他ルール予約は2日以上前に必須/全席禁煙/L.O.午後4時半
※各項目のポイントは10点満点で審査。総合★取りは5つが満点。
― JUDGE & COMMENTS ―

(ずばり、おいしいかどうか)
[8] ●2013年12月、JR牛久保駅から歩いて数分のところに、イタリアンバイキング店《レリーフ豊川店》がオープンした。
 これは新城市にあった同名店舗の移転リニューアル開店で、やはりワンディッシュオーダーによりハーフバイキングを提供するイタリアンレストランとして門戸を構えている。
 新城時代にも開催されていたケーキバイキングは豊川店でも継承。2日前までの予約制毎日実施午後3時〜5時フリードリンク付きで1,280円!という、相変わらず思い切った低廉価格で開催されている。

 新城旧レリーフのケーキバイキングと言えば先般2013年夏に訪れたことがあったものの、何だか激安居酒屋が出すような仕入品の安っぽさに、多かれ少なかれ落胆させられたことも記憶に新しい。
 しかしそのリポートは忘れて頂きたい。新生豊川レリーフではすぐ後ろにケーキ工房を構えたテイクアウトスイーツの絢爛パティスリーが新設。それらの新鮮で上質なスイーツがそのまま食べ放題となるのだ。意気軒昂に赴くべし!

 で、その新生《レリーフ》の建物は形も色彩も大変独特の佇まい。三角土地のへりに建つ母屋が六角形で、そこから両脇に棟を伸ばすような、非常にいびつな間取り。
 建物の外観はつや光りするダークターコイズカラーで、内観は同じくターコイズとサーモンピンク。食べ放題店としては非日常的でとても面白い造りであはる。駐車スペースも十分確保。

 さて、ケーキバイキング・ローカルルール詳細。
 開始時間は3時から5時で時間制限無し…ということであるが、入店がいつであれ4時半で完全ラストオーダー、着席も5時までなので、3時前ぐらいに入店しておくのが吉。尚ドリンクバー利用及びケーキの摂食自体は5時までゆっくししてて大丈夫。
 オーダーはショーケース前で従業員さんに申し出てお皿に乗っけてもらうシステム。何とすぐ後ろの工房で仕込みに精を出されるパティシエさん御当人が対応して下さるのだ。
 また、ランチ&ディナーのハーフバイキングで解放されているデザートバーが別ショーケースにあるのだが、こちらも頂いてOK。これらゼリーやムース、カットフルーツなどのライトなデザート群は適度な箸休めになりそう。
 尚、旧新城店で見られた状態のよくない低質フリーカットシートは姿を消している。

 ドリンクバーは旧レリーフの充実ぶりをそのまま受け継いだ仕様。
 BMF社コーヒーマシン1機、炭酸ディスペンサー1機、サーバータンク3種(オレンジJ,アセロラJ,ウーロン茶)、可愛いミニポットで入れられるお茶の葉7種の他、トッピング用フレーバーシロップやココアパウダーなんかも。氷はアイスキューブ・水・氷水をボタンで切り替えるアイスディスペンサーでどうぞ。


 デザートバーを除いたショーケースケーキのラインナップは僅か9種類と少なく、外見も地味ながら、名古屋のデパ地下出店やホテルパティスリーのお味に決して引けを取らない渾身の逸品も散見。

 中でも[ミルフィーユ]はマキシムドパリのソレに引けを取らない珠玉の完成度を誇る名品。たった今焼きあがったかのような、全く撓ることのないパイ生地がフォークでざくざく鳴り響く。まろやかバニラカスタードも舌が驚くほど濃密で、盛り過ぎない且つ上等な苺も活き活き。バイキングでこんな新鮮なミルフィーユに出逢えることは稀であり、通常価格300円というのも驚きを隠せない。
 ぐぐ〜〜っと両断フォークに力が入ってしまう[ガトーショコラ]の硬度ぎっしり緊密感にも痺れた。スローな口どけと共に口内に広がる優雅な苦味に酩酊。くるみ練りこむとか生クリ搾るとかフランボワソース落とすとか、色々余計にしたくなるのをグッと堪え、プレーンで勝負して客の舌を押し負かした一品。
 [チーズケーキ]は表面のキレイな焼き色に対して、ふわっと崩れるスフレ本体の対比が殊勝。本体のお味はいたずらに濃いのではなく、素朴で優し気。2口目、3口目とフォークを進めるたびに美味しさがこみ上げてくる良品。つやだしとかレモン汁とかを控えてあるのも、このお店らしい。
 マロンクリームの硬度も生クリームとのバランスも丁度いい[モンブラン]も推奨。一口で鼻に抜けるリキュールの香りが麗しい反面、洋酒の味は決してきつく非ず、まろやか。

 他、[ショートケーキ]のスポンジはそれ程でもないが生クリームのコクの深さが秀逸だったし、食感はパンナコッタ風だけどテイストは玉子カスタード味が濃密な[やわらかプリン]も楽しめる。総じてハズレの品は見られなかった。
 そうそう、始まって30分程経つと、お店のお心遣いサービスとしてお口直し用揚げ立てアツアツ[フライドポテト]が席に供される。十分に量がある上に塩が多めに振ってあるので、ケーキと交互に頂けばよりお腹が賦活されるだろう。


 種類は確かに少なく時間枠は短いものの、これだけ充実したショップ売りケーキが豊川でじっくり食べ放題出来るとは。1,280円どころか、このご時世なら1,800円出してもイイ!
 その一方で、これらパティスリーのケーキ1品(200円〜350円)がドリンクバーと共に頂けるケーキセットのお値段は、680円。
 お昼やモーニングのバイキングだって非常に低廉でとても利用しやすいお店なのに、ケーキセットだけ存外にお高いというか、普通のお店のお値段なのよね急に。

 やはりティータイム利用者が筆者の他に殆ど見られなかったことは勿体なく、ちょっと口惜しい気がした。
 テイクアウトケーキのお値段は1割増し、ケーキバイキングは3割増し、ケーキセットは500円ぐらいが適価なのでは。
雰囲気
(入りやすい店か、落ち着いて食せるか)
[8]
リベラル感
(実施時間が不自由でないか、ルールがやかましくないか)
[7]
接客
(説明など不親切でないか、感じは悪くないか)
[7]
立地
(場所は便利かどうか)
[7]
お得感
(質量共に料金以上の満足が得られるかどうか)
[10]
総合【★★★★−】このご時勢では有り得ないこの価格。大満足の出来たてショップ売りバイキング!

当日の収穫!

▲フランボワーズ,シュークリーム ▲やわらかプリン(卵黄カラメルパンナコッタって感じ),ミルフィーユ(苺控え目だけどコレぐらいがちょうどいい) ▲デザートバーから3品。こちらも悪くない
▲ショートケーキ(こちらは苺の存在感!スポンジが凡庸なのが惜しい),ガトーショコラ ▲フライドポテト ▲チーズケーキ,ベリータルト(タルト生地のお味と食感が若干物足りないか)
▲デザートバーから2品。苺ムースもまぁまぁ ▲ミルフィーユ,モンブラン(この2品は殆どスコア10点9点つけられますよ) ▲チーズケーキ,やわらかプリン(この2品も美味しかったなー)
……因みに、オープンしたばかりのせいか、アルバイトさんがたがとっても初々しかった。

― みちあんない ―

JR[牛久保]駅より北西へ徒歩7分。

【所在地】〒442-0889
愛知県豊川市南大通3丁目8
レリーフ豊川店
【営業時間】午前8時〜午後10時半
【tel】0533-85-1516
【関連サイト】公式フェイスブック はなまる 食べログ
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▲こちらドリンクバー。お茶もジュースも炭酸モノもコーヒーマシンも全て一通り。トッピングシロップやパウダーまで ▲ランチ/ディナー付随デザートバー。さすがにテイクアウトケーキと比べて見劣りするが、そんなに悪くは無かった。特にゼリーは箸休めに良い
▲壁側・窓側席はこんな感じ。独自の色彩と小窓の観葉植物、鏡などで可愛らしい雰囲気 ▲シュークリームもやはり全く奇を衒わず、比較的十人並み。左のフランボワーズは期待通り、中に潜むコンポートラズベリーがチョコ味に映える鮮やかさ

(取材日:2014年4月4日)