東区/松軒

ルームデリカフェ

▲ルームデリカフェ店頭。店の人に気にいられないと、店の外まで執念深く追いかけてきて誹られることがあるので注意が必要ね ▲こちらがお惣菜ブッフェ。キッシュとオムレツが美味しいけど、漫画読みながらダラダラ食べるのは店と合わないそうよ

― DATA ―
企画名ランチバイキング
メインメニュー惣菜
お値段平日1,000円1,200円に値上げ/土日祝1,200円
制限時間なし
実施タイム午前11時半〜午後3時※閉店
ドリンク1杯のみ
その他ルール分煙なし/全席喫煙席

― JUDGE & COMMENTS ―
今池駅から真っ直ぐ北上して15分ほど。
 各パブリシティや公式サイトなどを整合すると、お昼はお惣菜ランチバイキングを開放し、夜はバーとして灯りを灯す《ルームデリカフェ》は、地元に根付いた隠れ家カフェ。手作りにこだわった料理と温かな接客に心を砕き、様々なお客様のニーズに応えるアットホームな憩いのカフェバー……ということになっている。
 今回筆者は、店側のそんな表向きの標榜とはかけ離れた、悪意に満ちた執念深い邪慳を繰り返し応接された訳だが、それについては後述。

 赴いた当日の同店ランチバイキングのフォーマットは、平日1,000円、土日祝1,200円午前11時半〜午後3時(L.O.2時半)実施。制限時間なし
 日替わりでA,B,C3種類あるメインのおかずを1品オーダーすると、ライトミールが供されるブッフェボードがフリーとなる。さらに食後にはワンドリンク+プチデザートが付く。

 当日筆者はBの[とり天ぷら甘辛だれ]をオーダー。アツアツ揚げ立てが席まで届けられる。
 唐揚げではなく天ぷら揚げというのがミソで、しょうゆ味で下味された鳥もも肉がサクサクの天ぷら衣に包まれている。甘辛だれは好みの味ではなかったが、十二分に美味しかった。

 一方ブッフェボードに目を向けると、味も見た目もひと際目立ったのが[ブロッコリーのキッシュ]。しっかり出た玉子味にブロッコリーの青臭さがうまく奏功。僅かに入った刻みベーコンも嬉しい。
 もうひとつ注目は、瞬時の火加減と手早さが命の[オムレツ]。ふわとろ加減を心得た焼き上がりで、ケチャップ,マヨネーズ,みじん切りパセリというシンプルなトッピングが十二分に活きている。

 [筑前煮],[切り干し大根]は、残念ながら二流ホテルの朝食バイキングの手抜き献立で嫌と言うほど見てきた、業務用出来合い品。
 ボード上の保温機にかけた鍋でグラグラ煮立せる工夫はあるが、海千山千のバイキング好きからすれば一見して興醒め。
 他の惣菜[サラスパ],[キャロットラペ]は悪くないので、無理して味の確認などせず、そっちをあたろう。

 さて食後にやってくるのがデザートコーヒータイム。席までもてなされてきた小ぶりの[シフォンケーキ]。焼き立てとまではいかないものの、ソフトリィな食感は水準値クリア。
 それよりも膝を打つのが濃くて口どけの軽やかな動物性生クリーム。これには店側の主張とこだわりが伝わってくる。
 アイスコーヒーはちょっとえぐ味が出てしまって残念賞だったが、千円でこのセットがアフターで楽しめるのは殊勝である。

 しかし、ここで事件が。筆者がレジで支払いを終えて外に出た直後、追うように店から飛び出してきた店長(らしき)従業員から
 『漫画読みながらダラダラ食べる貴方は、ウチの店とは合わない!』  と、耳を疑うような誹りを吐き出されてしまう。殆ど錯乱したような論拠で憤懣する、げに呆れるような痴態をなぜ彼は晒すこととなったのか。


 当日筆者は漫画やフリーペーパーを手元に置き、時間無制限のブッフェであることを確認済みの同店内で、2時間かけてじっくりブッフェを堪能。
 小皿に1品ずつ、1品ずつ、盛ってきては平らげ、盛ってきては平らげ。何度も往復しながら、スローペースでブッフェを楽しんでいた。
 このペースこそ、バイキングを髄まで味わう定石である。

 品ごとの画像の確保という理由もあるが、当サイトの心得&攻略法のページでも触れているように、ブッフェで取り皿を山盛りにしてガツガツ早食いする見苦しい行為は愚の骨頂なのである。

 他のブッフェ客と言えば、退屈し始めた双方の子供達がDSを鳴らすのも厭わず母親同士おしゃべりで盛り上がる複数ママの親子連れや、食前にも食後にも紫煙を無遠慮にくゆらす喫煙リーマン組など、長居するのんびり組も結構滞店していてそれなりに賑わってはいたが、ピーク時でも席が埋まったのは7割程度。ウェイティング客が出て急いで退出するような様相は一切無かった。

 店側の不審な挙動に気づいたのは、筆者が入店して1時間を過ぎた頃。

 『店内で写真撮るときは一声かけて下さい!常識ですよ!』
 と、ホール担当の女性従業員を下げてまで、わざわざ厨房内から出てきた、黒の前掛けと黒メガネにまばらな顎鬚を生やしたの♂従業員が、棘のある口調で当方への叱責を吐き捨て、筆者が食べ終えた空き皿を持つと踵を返すように厨房に戻っていった。

(毎回各店で非礼を感じさせて申し訳ないが、フラットな批評記事執筆のため無断撮影、無断掲載、アポなし強行は当サイトの命題である。なぜなら、写真撮影のお許しを笑顔であいさつしたら、絶対にうまい不味いどうこうをネットで載せるなよ、掲載前にオレに一度提出してこい、と店側が業者の優位で高圧をかけてきた例があるから。逆にネット口コミを意識して通常と異なる過剰なサービスを供されてしまう可能性もあるのだ)

 しかしそれは当方に誹りを浴びせたいがための名目的よすがであり、この男性従業員の心棒の感情は、写真撮影云々とは全く別なところにあった。

 その後、まだ筆者がキッシュを頂いている最中なのに、早々とデザートとアフターコーヒーが、例の店長(らしき)男性従業員によって突き出すようにサーヴされてきた。
 他の客のように、挙手して“アフターコーヒーとデザートお願いしまーす”などと一切言ってないのに?現にまだ食事してるのに?と一瞬妙な空気を感じ取ったが、満足領域には達しかけていたのでそのまま甘受。キッシュを完食してから、それでも全く慌てることなくコーヒーとデザートをじっくり嗜んだ。

 全てを食べ終える頃には来店から2時間ほどの時間が経過していた。

 会計時は、やはり例の店長(らしき)眼鏡の男性従業員が出迎えている。
 しかし良質のシフォンケーキにより機嫌が良くなっちゃった筆者は“ご馳走様〜〜”とレジで支払いを行うが、初来店の当方にポイントカードを発行してくれる様相がない。

 いちげんさんらしき他の女性客には『ポイントカードはどうされますか』と進んで打って差し上げていたその時の会話が、ついさっき聴こえていたのだが。

 “ポイントカードもらえますか”と相手に尋ねると『はっ?あぁ有りますけど』と彼はつっけんどんにカードを取り出して日付とスタンプを打つのだが、どうも雰囲気がおかしい。
 緊張で手を滑らせてカードのケースがカランと鳴って転がるし、二つ折りし損ねたカードがピンッと跳ねたりしている。変なこわばりと張りつめが伝わってきたのだ。
 この人何かにテンパっているらしいのだが、一体何に?(とその時は思ったが、筆者にどうしても一発言ってやりたくて、絶対に言ってやる、と怒りと緊張で身震いしていたようだ)

 店を出て歩き出そうとしたその時。何と、先ほどの男性従業員がわざわざ追いかけてきて私を呼び止め、
 『ウチ漫画喫茶じゃないんですよ!パッと食べてサッと出るのがウチの食べ方なんです。漫画読みながら、長いことダラダラ食べ続ける店じゃないんです!』
 筆者個人への感情的な非難を、店の前でとつとつと吐き捨て始めた。

 “……は?だらだら???はぁー!?” 『はいっ!ダラダラですっ!』(当方も相手方も本当にそう言った)

 “制限時間ありましたっけ?” 『いやないですけど』
 “混雑して他の方入れない状態でした?” 『いえ違いますけど』
 “漫画読むの禁止なんですか?” 『いやそうじゃないですけど』
 “ゆっくりスローペースでじっくり味わって何が悪いの” 『いやそういことじゃなくて』

 と、こちらも理詰めでひとつひとつ、非は無いことを明瞭に擦り合わせていったものの、その店長(らしき)従業員は
 『そんな店じゃない、ダラダラ食べる貴方はウチとは合わない、ウチとは合わない』
 と答えにならない答えを感情的に繰り返すばかり。しかも身震いさせるような怒りに打ち震えていて、何か病的な強迫観念に苛まれている様態すら伺えられる程。ネットスラングで言うファビョってふじこふじこ状態とは、正にこのことだろう。

 “だから、こちらが非難されている論点がはっきり判らないんだけど”
 『漫画読んでダラダラ食べるのは、ウチとは合わないんです!』
 そんな殆ど悪口のような破綻的暴論を何度も繰り返し言い放った後、(なぜそうしたか良く分からないのだが)彼は眼鏡をスチャッ☆と外し、至近距離同志の私の目をじっと見つめ続ける。しばしそのまま無言。メンチ切ってるつもりだったのだろうか。稚拙な中学生のガン飛ばしケンカじゃあるまいし……。
 睨み疲れた頃合いで、彼は何も言わずプイと店内へ戻ってしまった。

 しかし、しかし、あのね。憤りを感じるというよりこちらは首をかしげるばかり。どうしても長居を防ぎたいなら60分制限とか掲げればすぐ解決するような何でも無い事案なのに。しかも毎度来てる客相手ならまだしも、初来訪の筆者相手に。いったい何を恐れてそんな癇癪を起したのか。

 外見や発言内容からして、店長かオーナー級の肩書きの従業員だったと思われるが、どうもこの時、彼は日頃からランチバイキングの採算が合わず、値上げすべきかやめてしまおうか…と苦悶、営業時間中も終始イライラと焦燥していたタイミングだったらしい。
 そこへ筆者のような突出した変人客が現れたため、己の全ての矛先を向けた。そんなとこだろう。

 時にカフェの運営で現実問題にぶちあたり、フラストレーションを抱えて呻吟することがあるのは察するが、だからと言って無辜の来店者に対して店の外まで追いかけて、ネジの取れた理論でなじり続けるなんて、理不尽な八つ当たり以外、何物でもない。

 悪いことは言わない、しばらく休みなさい貴方。明らかに心身荒れて疲弊しているのだから。
 貴店公式サイトトップに、お店の旗標が書いてあったよね?ソレもう一度読んでみようよ。

 『街に根付いたカフェを目指し、様々なお客様のニーズやシチュエーションにあわせてご利用いただける商品、サービスをご用意しています。ランチタイムの惣菜バイキング、豆にこだわったコーヒー、自家製スイーツ、お酒とおつまみ、家庭的な温かみのあるお食事がございます。日々成長していきながら、お客様のたくさんの笑顔が見られるよう、努力してまいります。』
(ルームデリカフェ公式サイトから引用)

当日の収穫!

▲スパサラ(ベーコンも入ってて結構おかずになる),キャロットラペ(人参マリネ),新玉ねぎのおかか和え ▲とり天甘辛だれ(1品おかず),サラダ(ドレッシング2種) ▲オクラ,ブロッコリーのキッシュ
▲キッシュ,オムレツ ▲筑前煮+切り干し大根,オムレツ ▲サラスパをおかずにご飯とみそ汁。味噌汁の具はやっぱりタマネギ
▲2回目サラダwithフレンチドレッシング,キッシュとオムレツをやっぱりお代わり ▲しつこいようだがキッシュおかわり ▲食後デザートのアイスコーヒー&シフォンケーキ
……漫画を読みながらダラダラ食べ続けてみました。パッと食べてサッと出ることもしません。なか卯や松屋じゃあるまいしね。隠れ家カフェだそうだから。

― みちあんない ―

■名古屋市バス停[松軒]より徒歩30秒。今池駅からは徒歩15分ほど。

【所在地】〒461-0049
愛知県名古屋市東区古出来1−5−14 シティーメイツコデキ1F
ルームデリカフェ
【営業時間】午前11時半〜午後3時半/午後6時〜深夜0時
【tel】052-725-4666
【関連サイト】公式サイト 食べログ
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▲ブッフェボード写真その2。パッと食べてサッと出ないと店員に罵倒されるよ ▲店内にはボトルキープされた日本酒の瓶が夥しく羅列。またお昼でも全席喫煙席。カフェというよりバーの趣きの方が重心のようだ

(取材日:2012年4月4日)