愛知県豊川市/JR豊川駅・名鉄豊川稲荷駅

HOMEMADE CAKE SHOP さいもん

▲至極肩に力の入らない、気軽で卑近な地元密着型喫茶店。でもパンもケーキもおいしいし、何よりサービス精神はどこにも負けじ! ▲対面ショーケース内のショップ売りケーキがそのまんま食べ放題!それ以前に100円台200円台の元のお値段も相当リーズナブル。コンビニケーキより絶対こっちだよね。
― DATA ―
企画名食べ放題バイキング
メインメニューケーキ/パン/サンドイッチ
ケーキのサイズ【中】
お値段大人1,250円
制限時間2時間
実施タイム毎日午前11時半〜午後8時
※終了
ドリンク1杯のみ
その他ルールバイキングは2名以上で受付、お一人様不可、という新規制あり('07年夏以降)/バイキング+200円でパスタorピザの軽食がつく/グループ客の場合のバイキングは全員参入必須/食べ残し・お持ち帰り厳禁(あたりまえだけど)/全席喫煙席/水曜日定休
※各項目のポイントは10点満点で審査。総合★取りは5つが満点。
― JUDGE & COMMENTS ―

(ずばり、おいしいかどうか)
[7] ●ショップ売りそのままのケーキが好きなだけ頬張れることが地方郊外型ケーキショップバイキングの最大の魅力だけど、限定実施で土日祝非実施だったり時間制限厳し過ぎたり料金高かったり、と色々条件が気難しいところが常なる難。
 ところがこの《さいもん》の大盤振る舞いには舌を巻くばかりで、土日祝も含めた毎日午前11時半から夜8時まで実施、制限時間もちょっと余裕の2時間、紛れもなくショップ売りそのまんまが食べ放題、しかもベーカリー&サンドイッチ部門の食べ放題も含めてワンドリンクつき1,100円!(※現在では1,250円に値上げ)という、ショップ系ではかの《ボンとらや》にも肉薄する強烈なケーキバイキング激安店!
 軒並みのお茶屋さん・おせんべい屋さんで下町風情賑わう豊川稲荷の近くという意外性もレア感を高めている。TVチャンピオンのおすすめケーキバイキング勝負とかで1件推すなら、先ずココだろう(笑)。

 このさいもんのお店は外観も内装も、昭和の頃から住宅街に自然と馴染んでいるような庶民派喫茶店の雰囲気。決して新装ピカピカじゃないけど双方がガラス張りで店内はとても明るい。ベーカリーもあればケーキショップもあり、奥には新聞も週刊誌も灰皿も備えた喫茶コーナーがある。
 食事中、エプロン姿のおやじさん(ご近所さん?)が紫煙をくゆらしていて嫌だったが、不思議と他店のように腹はたたない。分煙に気をまわさぬかつての喫茶流も、この店の風情の一部になっているのだ。

 さてバイキングのシステムはというと、お皿1枚装備でショーケース前までオーダーしに行って乗っけてもらう、ショップ系おなじみのスタイル。ただしベーカリー部門はトングで好きに乗っけてよく、またサンドイッチも冷蔵ケースを好きにあけてもらってこれる。
 フツーのカフェでは数百円の高さ安さに一喜一憂しながらどれ取ろうか延々悩んでいたパンもサンドも、ココでは全面開放という、ほとんど夢みたいな話……。

 さてさて各種ケーキのヴェクトルはというと、どれもこれも大雑把なくらい躊躇なく生クリームと果物を大胆に配し、その豪傑な迫力だけでひたすら押しまくり、という印象。
 サイズは大きくないのに何だか妙に存在感があって、巨匠パティシエによる貴族的で繊細な都会派とは対角をなすような、お子さんがひとめ見て喜んでくれるような一発インパクトを狙ったデザインのケーキがいっぱい。全部で20種以上。
 可愛らしいケーキというより、やんちゃっコ揃いといった感じ。どれも美味しいけど味よりエキセントリックな見かけの迫力の方が印象強く残っていたりなんかも。

 [チーズケーキ]はたっぷり卵と牛乳が濃ゆく、チーズ風味よりブリュレぽさが勝っているような、でもとっても美味しい濃厚ベイクドで、人気メニューというのも納得。
 [バナナシュークリーム]なんか見た目から盛りだくさんが嬉しい逸品で、真珠貝みたいに開いたシュー皮の中にバナナのみならず生クリにイチゴにチョコシロップにその他細切れフルーツ類による、かじりきれない程のはみだしっぷりには悪戦苦闘。楽しいですねぇ。
 [ロンドショコラ]の円筒ずん胴シェイプに妖しい魅力を感じるものの、かじったら森永エンゼルパイの豪華版といった感じ。味は卑近だけどこれも楽しめる。
 一体ナニモノかよく分からなさ加減が炸裂のまん丸白ボール型の[フラワーボール]。でも下地はタルト生地、中層は細切りキウイ・苺・桃を孕んだカスタードクリーム、そしてシュー皮が外装を包んで仕上げは生クリームコーティング。よそ様ではあんまししない構成とデザイン。コレがさいもん流ってトコなんでしょーか。
 まだヘンなのが続くよ、[むらさき]だって。リーフ型タルトなんだけど、上の紫芋あんの乗っけ方が大胆な上、中層のこってり生クリームがさらに味の迫力を全幅に担ってて食べ応えあり。

 どのケーキもかじると生クリームが怒涛の如く想像以上にいっぱい詰まってて、生クリ好きにとっての満足度は高め。品格や枯淡さより、分かり易いストレートな甘さと剛毅さが溢れていて、ホテルやデパ地下派の人からすれば垢抜けていないかも知れないが、これはこれでとても楽しい。

 当日は平日にもかかわらず女性中心にバイキング客で賑わっていた。ちなみにモーニングでもパン食べ放題システムがあるそうな。
雰囲気
(入りやすい店か、落ち着いて食せるか)
[7]
リベラル感
(実施時間が不自由でないか、ルールがやかましくないか)
[9]
接客
(説明など不親切でないか、感じは悪くないか)
[6]
立地
(場所は便利かどうか)
[5]
お得感
(質量共に料金以上の満足が得られるかどうか)
[9]
総合【★★★★−】もう殆ど5つ星でいいくらい。立地の点では敷居高いかな。

当日の収穫!

▲プリントルテ(のっかるプリン片より中層生クリが迫力) ▲バナナシュークリーム ▲チーズケーキ
▲ロンドショコラ ▲フルーツタルト(タルト生地にしっとり感はないが果物の容赦無さっぷりが迫力) ▲モンブラン(マロンクリーム+中層生クリームの協奏に悦!)
▲フラワーボール ▲グレープフルーツ(下はプリンだった) ▲むらさき(この微妙なセンスがなんとも)
……全20数種+パン6種にサンド2種!全種まだまだ未踏破で、実に心残りな状態。必ずや再訪を果たしたいべ
▲グレープゼリー(しつこくなくてよい) ▲クロワッサンサンド(タマゴにトマトにキュウリにハム に、かじってもかじってもはみでまくり)

― みちあんない ―

JR豊川駅または名鉄豊川稲荷駅より徒歩10分。駅から出てミニストップと薬局の間の通りを直進。豊川稲荷前交差点をも越えてさらに直進。幸町の交差点で右折してしばらく歩いて左手側。油断すると枝分かれで迷いこむのでご注意。

【所在地】〒442-0048
愛知県豊川市開運通1−24−1
HOMEMADE CAKE SHOP さいもん
【営業時間】午前8時半〜午後10時/水曜日定休
【tel】0533-84-3204
【関連サイト】グルメウォーカー
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▲店内喫茶室はこんな感じー。建物は年季はいってるけど、明るいし席の配置にも余裕があって問題なし。しかしポップの“食べ放題バイキング”とはさすが!(笑) ▲ん?なんかフォーク入れると生クリームが異様に多いような?と思ったら側面はこうなっていた。生クリぎっしり詰まり過ぎて中層盛り上がってるよ!(笑)いいねぇ。

(取材日:2007年3月23日)