港区/金城ふ頭

スイーツスプーン

▲入場料無しで回遊出来る、あおなみ線金城ふ頭駅直結の屋外商業施設メイカーズピア。なんだか遊園地に来たみたいでとても楽しい ▲ツリー型ブッフェコーナーと焼き菓子&綿あめコーナー。ワールドスイーツということだが、そのコンセプトがいまひとつ伝わってこない
▲店舗内観。ファンシーでガーリーなピンクカラー中心の彩りが多いスイーツバイキングだが、こちらは本当に普通の洋食バイキングレストランという雰囲気 ▲スイパラやすたみな太郎でもお馴染みのセルフ綿飴機。セルフクッキングスタイルならクレープやワッフルの方がスイーツ好きには良かったかな
▲冷蔵のアントルメコーナー。悪口は書きたくないのに、正直言って褒めたり推奨したりするのが難しいラインナップだった ▲店頭イーゼルとウェイティングチェア。休日には賑わいでいることを願いたい

― DATA ―
企画名ワールドスイーツブッフェ/セガ初のスイーツビュッフェ
メインメニューケーキ/軽食類
ケーキのサイズ【極小】〜【小】
お値段平日ランチ1,900円/土日祝ランチ2,000円/ディナー2,300円(全て税サ込)/カフェタイム料金900円、但し3品制限で1時間制
制限時間ランチ70分/ディナー80分
実施タイム営業時間内
ドリンク飲み放題!
その他ルール全席禁煙/お支払いはチケットヴェンダーで前払い
※各項目のポイントは10点満点で審査。総合★取りは5つが満点。
― JUDGE & COMMENTS ―

(ずばり、おいしいかどうか)
[4] ●2017年3月末に港区金城ふ頭にオープンした“メイカーズピア”は、名古屋の新名所レゴランド隣接の屋外商業施設。

 あおなみ線[金城ふ頭]駅歩行者デッキづたいで直結、まるでアミューズメントパークの商店街のような、ワクワク弾ける祝祭感がいっぱいの街並み。
 レストランや雑貨店は勿論、ペットショップや動物病院まである充実ぶり。一巡するだけでも多幸感に満たされるような施設だ。

 食べ放題店舗もいくつかあって、イオンモールでもお馴染みの《串家物語》や、パン食べ放題が付く《アンティーク》、お好み焼き鉄板ブッフェ《BOTECO》……などなど迷う迷う、お昼時には右顧左眄。

 そしてケーキバイキングファンにとって最も食指が動くのが、今回来訪の《スイーツスプーン》
 兼ねてから横浜の《キッズビー》などで外食産業・バイキングレストラン経営に参入していたセガエンタテインメント社直営且つ同社初挑戦の、スイーツ専門を標榜とした食べ放題店

 料金は平日ランチなら70分1,900円。ドリンクバーも料金内で、ライトミールの品揃えも充実を見せる。特に野菜類の豊富さが嬉しい。


 因みにこちらのブッフェのコンセプトは“ワールドスイーツ”!

 じゃあドイツ&オーストリアコーナーとかあって、グリム童話やモーツァルトをイメージしたザッハやシュニッテン、クグロフのオリジナルスイーツがあるとか?
 韓国コーナーではパッピンスやホトックが食べたいし、フランスコーナーではガレットやピティヴィエ、チェリージュビレに食欲をそそりたい。
 ハワイコーナーはあるかな?きっとオーダー制や実演で、マンゴー&マカダミアナッツパンケーキも食べ放題だったら嬉しいな……

 などなど、今のケーキバイキングの水準からしてスイーツ通は当然それぐらいの期待があれこれ膨らむのが至極当たり前なのではあるが、はてさてほほぅ?

 まぁ兎に角、ラインナップをひとさらい。


― 食べ放題商品 Line Up ―

【ツリースタンド・スイーツコーナー】
 タルト、シフォン、ヴェリーヌ、シロップ漬け缶詰フルーツ、ホイップクリームも含め、12種ほど。
 特定カテゴリやテーマ的な品揃えは感じられなかった。

【焼き菓子・綿あめコーナー】
 パウンド2種、クッキー2種、フルーツクランブル(コブラケーキ)、綿あめ機。
 こちらもテーマの統一性は無いようだ。

【冷蔵ケース・アントルメコーナー】
 スクエアシートもの3台、その他アントルメ1種、大ボウルヨーグルトなども含めて計6種。

 以上の3コーナーがスイーツメニューの凡てとなる。
 以降はライトミールメニュー。

【パン&ベーグル・サンドイッチコーナー/サラダバー】
 パン&ベーグルコーナーはサラダバーと隣接。セルフでサンドイッチの具材をコンビネーション出来る計らい。
 ボイルドチキン、人参、インゲン、ゆで玉子、カリフラワー、ブロッコリー、レタス。
 オリーブオイルやドレッシング有り。

【ライトミール】
 フライドチキン、シューストリングポテト、グリーンカレー、ゆで野菜各種、パスタ1品、炊飯器白米、炊飯器パエリア、お子様カレー、トマトポタージュ、えびせん。
 どういう配剤かよく判らないが、えびせんがフライドチキンとポテトと同じウォーマーに開けられている。

【ドリンクバー】
 炭酸ディスペンサー1機、コーヒーマシン1機、ティーパック8種。
 ディナータイムにはノンアルコールカクテルコーナーが解禁となるが、バーテンダーが出てきてシェイカーを振ってくれる訳ではなく、自分で配合を考えてコップの中で好きにブレンドするというご趣向。

― 今回はコレが美味しかった! ―

 この店舗のスイーツラインナップ内から推挙するのはかなり厳しかったが、唯一満足のゆく焼き上がりが楽しめたのが[アップルパイ]。まだ温かで生地もさくさく、でっかいりんごフィリングもずっしり。
 卑近な仕入品が連綿する中では大健闘。ベーカリー並の良質品には想定外に癒された。

 ライトミールの中では、ココナツミルクたっぷりの[グリーンカレー]が逸品。スパイスが良く効いており、辛さも心地よい。
 ニンジン、ジャガイモ、インゲン、ブロッコリー等々カレー具材として用意されたトッピングゆで野菜の豊富さは、本気で賞揚して良い。



 全体の感想として、スイーツメニューの量と質を例えるなら、ニラックスやクリエイトレストランツ系列のバイキングレストランで1,380円出して頂くお昼ご飯……と言った感想。

 店舗側が金看板として標榜する、ワールドワイドなスイーツバイキングとしての印象は、一切残らなかった。

 フォールームスとかプレシャスビュッフェとか。イオンのレストランフロアで食べるランチバイキングが、レゴランド行楽地価格として今回のお値段……と割り切って入店すれば、満足できるブッフェレストランと言えるかも知れない。

 ただ、10年以上前に久屋大通地下からあっという間に消えた《スイーツワールド》、豊橋の《リトルパティシエ》、三重の《シャンティコレクション》のように、閉店してしまったスイパラエピゴーネン入店記録は、今となってはレア体験な希少データ。
 今回のスイーツスプーンもいつなくなってもおかしくないので、スイーツバイキングマニアの方は今のうちに入っておくと良い。


 ひとつ理不尽だったことを挙げると、ソフトクリームマシンがあるのに、それは飽く迄食べ歩きテイクアウト用であって触らせてもらえず、食べ放題メニュー非対象扱いとして一切食せなかったこと。
 せっかくの設備なのにブッフェに活かせていないのは勿体ない。

 お一人様1回限定でいいから、“SpoonGirlにおまかせ!本日のソフトクリームパフェ♪”ってな感じで、「チョコバナナ」「ベリー類多め」…と言った客の注文に応じた盛り付けを、従業員がパフェにしてテーブルサーヴする。
 現行のオペレーションでも十分対応可能な、そんなオーダーメニューがあったら消費者に喜ばれると思うのだが……いかがだろう。

雰囲気
(入りやすい店か、落ち着いて食せるか)
[7]
リベラル感
(実施時間が不自由でないか、ルールがやかましくないか)
[5]
接客
(説明など不親切でないか、感じは悪くないか)
[7]
立地
(場所は便利かどうか)
[7]
お得感
(質量共に料金以上の満足が得られるかどうか)
[2]
総合【★★−−−】本当は星1つ判定だが、豊かな野菜とグリーンカレーの美味しさに免じて。

当日の収穫!

▲パンナコッタ,杏仁豆腐,メロンソーダゼリー(ヴェリーヌ系は決して悪くない) ▲いちごゼリー,オリジナルカップケーキ,アップルパイ ▲コブラケーキ(いわゆるクランブル),シフォンケーキ(硬度カチカチのホイップだけど嫌いじゃない),フルーツタルト
▲隠れて見えないがワラビ餅にたっぷりホイップ+パウンドケーキ,ヨーグルトにクッキー添え ▲プロフィットロール,トライフルショートケーキ,アップルパイ ▲ベーグルに野菜やチキンやゆで玉子を乗せて。トマトポタージュにはクルトン+粉チーズ+パセリ
▲品名不詳のポテト料理,シューストリングポテト,フライドチキン ▲インゲンとブロッコリーのペペロンチーノ ▲パエリアライスにグリーンカレー+野菜具材各種+フライドチキン
▲ペペロン2回目 ▲アイスカフェモカ。トッピングにホイップとパウンドケーキ。

― みちあんない ―

■名古屋市営あおなみ線[金城ふ頭]駅より徒歩5分。ポートメッセ名古屋・レゴランド隣接“メイカーズピア”内。

【所在地】〒455-0848
愛知県名古屋市港区金城ふ頭2丁目7
メイカーズピア内 スイーツ・スプーン
【営業時間】午前10時〜午後9時
【tel】052-381-7515
【関連サイト】メイカーズピア内公式サイト   セガ内公式サイト
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▲料金は前払いのチケットヴェンダー制。ランチ1,900円,ディナー2,300円と400円の差がある。しかしランチとディナーの食事メニューに差は無かった ▲サラダコーナー。手前の鍋型ウォーマーの中身はフライドチキンとえびせん。……えびせん???
▲手前のトライフルは、刻んだ缶詰フルーツとクラム状のスポンジを敷き詰め、ホイップをデコレートしたもの。向うのプロフィットは普通のプチシュー。 ▲ドリンクバー。炭酸ディスペンサーとブルーマチック社のコーヒーマシン。
▲スイーツスプーン外観。当日他の客は一人もいなかったが、ソフトクリームは家族客などに需要があって、度々購入が見られた ▲夜はカクテルも解放されるがノンアルコール仕様。壁にはカクテル配合マニュアルがびっしり書いてある

(取材日:2017年5月9日)