ピエロ(本山駅) |
●株式会社新世界が運営していた本山駅前《ピエロ》は、'80年代から'90年代にかけ、当時の学生ゲーマーたちに永らく支持され続けた1プレイ50円ゲームセンターである。ピンボールも1ゲーム50円だ。 筆者が初めて来館した時には「レーヴェン('86)」と「ジョーカーズ!('89)」のタイトーディストリ商品2台態勢の設置。 その後マルチボールルールが平易な「ファントム・オブ・ジ・オペラ('90)」の入荷をきっかけに、初心者向けフィーチャーが顕著なデータイースト台の入荷へと専心。 最盛期は設置幅ギリギリに4台態勢を誇る隆盛を呈していた。もちろん新作入りたてピンボールも1ゲーム50円、2coin,3cred.設定である。 写真の撮影時期は1992年の春ごろ。「ザ・シンプソンズ('90)」「チェックポイント('91)」なるデコ製佳作2機種の雄姿がネガフィルムに焼き付けられている。 因みに整備状況はギリギリ及第点。おっちゃんメカニックの受け答えの専横さには毎度歯ぎしりさせられたが、チェックポイントの1枚ドロップ無反応をきちんと説明したら直したりもしてくれたので、プレイヤーとしては内心良しとしている。 その後、「ロッキー&ブルウィンクル('93)」「ザ・フーズトミー('94)」も入荷されたが、この時期デコ台特有のおびただしい初期故障に辟易した同店舗は、あっさりピンボールの取り扱いを凍結。 '97年に閉店するまで、二度とフリッパーたちが姿を見せることはなかった。 その後ビルの老朽化に伴い1Fのパチンコフロア共々閉館の上取り壊しに。 直後跡地に建てられた建物は、ぴかぴかの5階建てアミューズメント“新世界ビル”として竣工。 5Fのカラオケフロアにひょっこり「ザ・フーズトミー」「フリントストーン('94)」が姿を現した挿話については《新世界》のページで述べたとおり。 残念ながら同社は2009年に自社運営だったパチンコ、スロット、ゲームセンターフロアを閉鎖。 今では同ビル各フロアをコンビニや飲食店へ貸し出してテナント収益をあげる程度にまで事業を縮小させている。 |