SEGAjp Pinball/1973サーフィン | ||
原題 | Surfing | |
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製作年度 | 1973年 | |
ブランド名 | セガ(日本製) | |
メーカー | セガ(日本製) | |
スタッフ | 不明 | |
標準リプレイ点数 | ― | |
備考 | ようつべに動画あるよ!⇒GO! |
▲バックグラス。海外市場にも受けいられるようアートにも気を配っていることが伺える | ▲バンパー地帯。この手作りパーツによる真心こもったメンテナンスのご苦労には、ただならぬ愛情の深さを感じてしまう |
▲コインドア・キャビネットはこんな感じ | ▲トップレーン。バンク完成でマルチプライア等のゲーム性がないのは物足りないが、70年代前半のトップレーンはこれが普通 |
▲ボールを金属ワイヤーレーンに打ち上げるキックアウトホール付近に、よく見るとかつて心無い輩に入り口をガッキリ塞がれた時のネジ跡が残っている。 | ▲ボールロック兼サーフィン待機ポイント。 |
▲ガチムチではなくスレンダータイプなサーファー兄さんのアップでも | ▲並んで配置されているサーフィンフィールドの出口,スタンダップ,キックアウトホールを、斜辺ショットで。 |
▲プレイフィールド下部。「サッポロ」と同じく、アップポストやアウトレーンボールセーバーが有る | ▲リールドラム周辺アップ。……ん?南国じゃなくて、ラテン??? |
●ピンボール博物館ワンモアタイムで日の目を見ることとなったセガjpピンボール希少台のひとつで、1973年発表のリールドラムマシン「サーフィン」の魅力と感動を、ここに熱を込めてお伝えしたいと思います。 博物館側の丁寧且つ愛情のこもった整備の良さに感動のあまりむせぶと同時に、そのゲーム性の高さにはマニアも一般プレイヤーも瞠目必定! 南国なのかラテンなのか、ナゾのリゾート地でのサーフィンがテーマ。今作でも、まるでピンボールの未来を予見したような画期的なフィーチャーが満載で、今プレイしてみると若い世代の人ほど仰天するに違いなし。 まるで滅びた人類の文明を未来人が発見して“昔の人って凄かったんだな”とつぶやくSF漫画のように。 プレイフィールドの白眉は、右上スペースを大胆に割いたサーフィン・ミニフィールド。 サーフィンモードをリットさせてからここに入ると、なんと盤面下のマグネット仕掛けでふわふわボールが操られてサーフィンしてしまうのです。サーフィン中はスコア100点が連続カウントアップでカンカンと入り続けます。 尚、ミニフィールド内にあるエキストラボタンを踏むとEx.獲得。戦略的にもココはでかいですよ。 当時のスタッフによるこの先鋭なアイディアには舌を巻きますが、'70年代前半においてマグネットギミック稼働時にボーナスコレクトするモデルは、私の知る限りウィリアムスの「ゾディアック('71)」の例があり、時節的には決して異端ではなかったようです。 もうひとつ刮目に値するのが、なんと立体交差ワイヤーランプレーン。下部キックアウトホールから打ち上げられたボールがワイヤーをつたって宙を渡り、サーフィンフィールド待機ポイントでもあるトップホールにボールロックされてしまう!しかも2ボールマルチフィーチャーつき。 以前のワイヤーランプレーン仕様のピンボールは、例えばデヴァル社製「シカゴエクスプレス('35)」のようなノンフリッパー時代のモデルもあるにはあったのですが、現在と同じスタイルのトレンドとして標準化されるのは、'80年代に入ってから。 にもかかわらず、'73年の時点でセガは、躍動的なボールアクションを繰り出すワイヤーランプを重要なフィーチャーと絡めて大胆に導入。そのゲームセンスの高さには脱帽するばかり。 当時(も今も)シカゴのピンボール業界はゴリゴリの保守派ですからね。例えば'50年代だと得点表示をライティング表示からリールドラムユニットにするだけのことで長期間グズグズもめていたりしたのですが、セガはそんな本場の旧弊を、2ボールマルチだのランプレーンだの、あっさり蹴破っちまうようなマシンを次々繰り出していたようです。 さてスポーツセンターやボウリングのゲーム場&デパート屋上幼少世代の筆者は、当時このマシンに触れていてもおかしくないはずなのですが、残念ながら全く記憶に残っていません。 多分コレ、故障多かったんじゃないでしょうか。特にマグネット駆動とワイヤーレーン・キックアウトホール関連。 だんごボールスタックとかが頻発して、係員に面倒臭がられて、穴あけて金属板でガッキリ塞がれちまったりとか、結構ヒドイやっつけ仕事をされたりしていたようです。 また、2ボールマルチをお手玉の如くホールディング&根元打ち上げシュートして“よいしょ、ほいさ!ヨイショ、あらよっ”てな感じで、ワイヤーキックアウトホールへまるで永久パターンのように執拗に連続シュートしていたら、簡単にクレジットが溢れかえってしまいました。 これでは当時のロケーションじゃ商売あがったりで、すぐ下げられて消えていったのも無理ないかも知れません。 |
▲手前のロールボタン、アップポスト上げてくれるけど、右アウトゲートは閉じちゃうんだって | ▲プレイフィールド全景。サーフィンミニフィールドにスペースを割きながらも、狭苦しさは殆どを感じない | ▲ボールセーブゲートのある右アウトレーン周辺 |
▲左アウトレーン周辺。 | ▲日本ならではの漫画風にするのではなく、当時のPINアートの主流だったサイケデリック調を倣ったような感じ | ▲このピンボール面白い!子供向けプライズ機として液晶ディスプレイつけて今リメイクしたら人気出るんじゃないかしら |