THE SILVER BALL PLANET(BigStep3F)/大阪府大阪市


― DATA ―
アクセス大阪府大阪市/大阪メトロ心斎橋駅徒歩2分
ロケーションのタイプ商業施設内ゲームセンター
台数常設100台以上!/最新機種LCD台中心尚且つドットマトリクス台、アルファニューメ台、旧IC台も有り/差し替え、新機種入荷盛ん
調整優良
設定基本1プレイ100円だが50円、10円などのサービス台も有り /エキストラ設定標準/スペシャル設定標準/リプレイ設定標準だがブースト設定有り/ティルト設定厳しめ/マッチナンバー設定は標準/ハイスコアアウォード有り/音量は適量
営業時間午前11時〜午後8時/休みはBigStep休館日に準ずる
その他付加サービス大会有/オリジナルグッズ有
その他ルール入場無料/館内全面禁煙/飲食・飲酒・喫煙しながらのプレイ禁止


設置ピンボール一挙解説!! BALL.1

 今回は特別編。《THE SILVER BALL PLANET》は、大阪はもとより日本では既にお馴染みのピンボールプレイスポットの聖地。
 よって今回は趣向を変え、設置機種を各カテゴリに分けて一挙レビュー!

 とにかく台数がたくさんあるのでどんどん行きますよ。

初心者オススメ機種

初心者にオススメの快作部門Q
『アタック・フロム・マーズ』
WMSバリー'95年製/復刻2017年
日本未発売だった伝説の名機、ここに甦れり!
【落としにくさ】★★☆☆☆
【打ち易さ】★★★☆☆
【ルール分かり易さ】★★★★★
【ゲーム完成度】★★★★★
【初心者オススメ】★★★★★
◆とにかくUFO撃破が痛快!シールドを開け、ドロップターゲットを破り、火星人を追っ払え!ボールロックは緑色のLock点滅が目印。3個ロックでマルチボール決戦だ!
 左右ランプ&ループのライト点滅全部クリアし、4ボールマルチ[トータルアッナイレーション]に到達すれば、君もピンボール名人!?
●分水嶺的な傑作だったが、発売時の1996年は深刻なピンボール市場不況期。製造も販売も滞った。
 それを惜しんだシカゴゲーミング社が苦労の末、2017年に復刻製造したのが本機種。
 1億、10億、などという極度のインフレ点数はご愛敬。
 デザイナーは近年「ストレンジャーシングス」「マンダロリアン」でピンボール業界に復帰したブライアン・エディー。


初心者にオススメの快作部門P
『モンスター・バッシュ』
ウィリアムス'98年製/復刻2018年
怪物オールスター、マルチボール爆発感も凄い
【落としにくさ】★★★☆☆
【打ち易さ】★★★★☆
【ルール分かり易さ】★★★★★
【ゲーム完成度】★★★★★
【初心者オススメ】★★★★★
◆フランケンが眠る部屋のシールドを打って、打って、また打って。扉を開けてランプレーンを通せばフランケンシュタイン覚醒。マルチボールでJackpot赤ライトを獲りまくれ!
 他、半魚人,狼男,フランケン花嫁,ドラキュラ,ミイラ男、全員履修すれば[モンスターバッシュ]、全部の単位を獲れば[モンスターロック]突入。爆発感が凄まじいマルチボールウィザードなので是非実体験を。
●プレイヤー評価も高く、当時タイトーが僅かながら輸入して直営店で遊べたのだが、残念ながらウィリアムスは本機種発表から1年後にピンボール部門を閉鎖してしまった。誠に無念。
 各モードで単位を落とすとやり直しペナルティーがある。だが全て履修するだけでもプレウィザードも与えられ、全部単位を獲るとファイナルウィザードがある!……という奥行きのある構造は、この機種が初めて。
 デザイナーのジョージ・ゴメスは現スターン社デザイン部門プレジデント。「デッドプール」や「ジェームズボンド」も自ら設計して今なお血気盛ん。



初心者にオススメの快作部門O
『バットマン』
データイースト'91年製
テンポの良さ爽快!各レーンの気持ちいいこと
【落としにくさ】★★★★☆
【打ち易さ】★★★★★
【ルール分かり易さ】★★★★★
【ゲーム完成度】★★★★☆
【初心者オススメ】★★★★★
◆狙い目はミュージアムで始まるマルチボール!ミュージアムの扉がうい〜んと開いたら迷わず放り込んでボールロック⇒2ボールマルチ。更に2個共再びミュージアムに放り込んで3ボールマルチ!このマルチ中に扉を開ければ、いよいよ500万/1000万ジャックポットリーチ!
 他、ジョーカーが笑い始めたら時間内に目や口に放り込んで200万/400万とか、すいすい通る中央ロングランプレーンにも楽しい役が用意されている。
●バットマンの初ピンボール化。メーカーは当時日本でもアメリカでも業績好調だったデータイースト。不評だった「ファントムオブジオペラ」のホワイトウッドを使い回した分、ゲーム性と音楽が丁寧に作り込まれている秀作。これまで4作作られたバットマンピンボールの中では最も出来がいい。


初心者にオススメの快作部門N
『シルヴァー・スラッガー』
プリミア'90年製
奇を衒わぬ野球ピンボールがやりたい?コレだ!
【落としにくさ】★★★☆☆
【打ち易さ】★★★★☆
【ルール分かり易さ】★★☆☆☆
【ゲーム完成度】★★★☆☆
【初心者オススメ】★★★★☆
◆左右オービット、スピナーにシュートを決めよう。カンッ!というジャストミート音が爽快。押し込む様に後退するヴァリターゲットの感触もいい。SilverJackpotが点いたら右ループへ急げ!グランドスラムシュートが決まった時には花火が上がるような痛快なデモが気持ちいいぞ。
●1990年当時、他社が立体的なランプレーンやマルチボール、豪華な版権ピンボールで火花を散らす中、マイペースなプリミア社は原点回帰。野球のエレメカ的ゲーム性と平面フィールド構造で勝負に出た。出来と評判は上々。
 ただカウントダウンモードとマルチボールのルールが分かりにくかったり偏ったりしているのは惜しまれる。それでもこの打ち心地の良さには代えがたい。


初心者にオススメの快作部門M
『トイ・ストーリー4』
ジャージージャック2022年製
ピンボールにマッチした豪華絢爛キャラが集結
【落としにくさ】★★★★☆
【打ち易さ】★★★☆☆
【ルール分かり易さ】★★★★★
【ゲーム完成度】★★★★☆
【初心者オススメ】★★★★★
◆とにかく楽しい!どこに当てても通しても何かを引き起こすゲーム編成が素晴らしい。
 よく弾けるバンパー地帯で偶然ホールに入って[バズ-クイックマルチボール]も起こる!盤面から突然飛び出す女の子ギャビーギャビーをやっつけてもいいし、せり上がるジャンプ台で2階建て上段トンネルを突破する[デュークカブーンジャンプ]の曲芸成功にもご褒美がある。
 難しいけど、カーニバルモードをひとつひとつクリアして仲間を集めてから臨む[カーニバルマルチボール]も、下部左端に3個ボールロックして始められる[ロードトリップマルチボール]も強力に面白いから、是非頑張って!
●デザイナーは名匠パット・ローラー。世界最高製造記録2万台越え「アダムスファミリー」の生みの親。他、ボールフロー,メカ,ルールが超絶技巧的に組み合わさった「トワイライトゾーン」もマニア垂涎の最高作として名高い。「トイストーリー4」は彼の熟練の技が堪能できる秀作だ。
 メーカーはバックボックスいっぱいの大画面LCDや、びっかびかのカラフルLED大量搭載による上手物筐体が自慢のジャージージャックピンボール社。今度ハリーポッターのピンボール作るって!


初心者にオススメの快作部門L
『スペース・ジャム』
セガピンボール'96年製
伸びやかなフィールド,皆が入れるマルチボール
【落としにくさ】★★★☆☆
【打ち易さ】★★★★☆
【ルール分かり易さ】★★★★☆
【ゲーム完成度】★★★☆☆
【初心者オススメ】★★★★★
◆隠れた秀作。どこに入れたら何が進んで次は何が始まるか、その啓蒙が分かり易い。
 マルチボールのリーチがかかるとLockレーンが盛んに光りだすので絶対しとめるべし。
 他シングルボールでも時間制限の高額イベントが盛沢山!ボールがジャンプしてバスケットゴールにインする磁石ギミックもお見事なので是非お試しあれ。
●当時勇み足な映画ライセンス政策による駄作が目立った時期だったが、バスケットボール×マイケルジョーダン当人×バッグスバニーといった妙味を掛け合わせた要素に加え、3ボール目までにどうにかマルチボールリーチへ先導する同社の指針が吉と出ている。視覚デザイン的にもメカギミック的にもバスケットボールの魅力を落とし込んでいて巧い。低迷期にいい機種がやっと出たのに、当時日本では未発売に終わった。



初心者にオススメの快作部門K
『ゴジラ』
セガピンボール'98年製
5種類のマルチボールが次々と連鎖爆裂
【落としにくさ】★★★★☆
【打ち易さ】★★☆☆☆
【ルール分かり易さ】★★★★☆
【ゲーム完成度】★★★★☆
【初心者オススメ】★★★★☆
◆ゴジラ、タクシー、ヘリコプター、ソナー、ベビーゴジラ……各箇所にそれら全ての役割が与えられている。
 各々役が完成するとゴジラマルチボール、タクシーマルチボール、ヘリコプターマルチボール、ソナーマルチボール、ベビーゴジラマルチボールが、全てマグナキャプチャ一箇所収斂でリーチに。
 連鎖反応で次々重なって怒涛の追加マルチボールが巻き起こり、ジャックポットも倍額に倍額がかけられてゆく。病みつき!
●ローランド・エメリッヒ監督ハリウッド版ゴジラ公開時に併せて発売された一機種。マルチボールリーチを重ねる、または連鎖反応で次々引き起こすという一本気のゲーム性が化けた。大胆なゴジラの頭と禍々しく垂らされた腕のスカルプチャデザインも圧巻。セガピンボールの宿痾だったフリッパーストレングスの弱さが惜しい。
 チーフデザイナーはジョー・バルサ―となっているが、レイ・タンザーやロニーDロップ、故ニール・ファルコナーの手垢もありありと感じられる。


初心者にオススメの快作部門J
『インディ・ジョーンズ』
スターン2008年製
映画さながらのメカトラップつるべ打ち
【落としにくさ】★★★★☆
【打ち易さ】★★★★☆
【ルール分かり易さ】★★★★☆
【ゲーム完成度】★★★★☆
【初心者オススメ】★★★★★
◆ウィリアムス版、スターン版の2作あるインディピンボールではどちらがオススメ?俄然本作スターン版。
 聖櫃ばかり打っていると祟りがあるぞ!?8ボールマルチで地獄を見るがいい。
 サンカラストーンが開いて隠しホールが現れたり、殺し屋撃退カウントダウンダウンボーナスが発令したりで、みどころ盛沢山。
●当時4作目まで完成していた映画を隈なく許諾購入、俳優肖像権もばっちり。
 かのデコ版スターウォーズのプレイフィールドを短期間で仕上げた雄才ジョン・ボーグによる7年ぶりカンバック作。
 出来栄えは申し分無かったが、この時期本国では不幸にもリーマンショックが起こり、産業の需要自体が冷え込んで売り上げが鈍った。日本ではタイトーがロケにサンプル台を置いてくれたが、結局ディストリされず。無念。


初心者にオススメの快作部門I
『アイアンマン』
スターン2010年製
ゴゴゴゴ…出た!アイアンモンガー盤面から登場
【落としにくさ】★★★☆☆
【打ち易さ】★★☆☆☆
【ルール分かり易さ】★★★☆☆
【ゲーム完成度】★★★☆☆
【初心者オススメ】★★★★★
◆左右ループ、センターレーンを狙い撃ちしてアイアンモンガーをおびき出せ。盤面からロボがでたら打って打って、M-O-N-G-E-Rスペル完成でマルチボール突入!
 マルチ中はもう一度ロボをやっつけるとセンターレーンにスーパージャックポットが掛かるぜ!絶対仕留めろ!君なら出来る。
●一時期本当に危なかったスターンが復調期に入った記念作。大迫力のメカギミックとサウンドには痺れっぱなしで唸らされるが、モンガー以外のフィーチャーが分かりにくい上、ランプレーンが通し辛いのが難点。
 発売当時、日本国内の原宿ホットトイズに設置されて話題を呼んだ。


初心者にオススメの快作部門H
『メタリカ』
スターン2013年製
電気椅子処刑で悶絶!天を衝く墓石の怒張!
【落としにくさ】★★★☆☆
【打ち易さ】★★★★☆
【ルール分かり易さ】★★★☆☆
【ゲーム完成度】★★★★☆
【初心者オススメ】★★★★☆
◆狙い目は電気椅子に座るパペットだ!打って打って、ヴォルテージを上げてMAXに達すると、ヤツは快感の絶頂のあまり目玉もこぼれおちてマルチボール炸裂!
 墓石のラインドロップターゲットも面白い。1枚、また1枚と倒し、最奥まで達すればマグネット稼働で球が捕縛、雷鳴轟く中墓石マルチボールが開始。
●メタリカメンバーがピンボールびいきだったこともあり、アートもルールもスターン側が好きに作らせて貰えた機種。中級者はシングルボールでじっくりワントラックかけて対峙する4曲分のプレウィザード[CrankItUp]のやり応えに唸るはずだ。デザイナーは自身もメタリカリスナーであるジョン・ボーグ。念願の企画実現。


初心者にオススメの快作部門G
『スター・トレック』
スターン2013年製
爽快フィールドでドラマチックな6つのミッション
【落としにくさ】★★☆☆☆
【打ち易さ】★★★★☆
【ルール分かり易さ】★★★★☆
【ゲーム完成度】★★★★☆
【初心者オススメ】★★★★☆
◆6つのミッションはLevelTならどれも簡単だから、良さそうな雰囲気なのを直感で選んじゃえ。2種のマルチボールはどっちも大迫力だし分かり易いから皆楽しめるはず。
 3回のボールロック完了後、“Klingooon!ぐぉーんゴゴゴ……”とのヴォイスシャウトとサウンドが轟き戦闘が開始、ミラーボール仕掛けでフィールドに赤い星々が降り注ぐ演出は圧巻!
●スタートレック4度目のピンボール化にして最高作。粗雑な仕上げのデータイースト'91年版2作目は勿論、自らが手掛けた失敗作'94年ウィリアムス版の借りを返したのは古豪デザイナーのスティーヴ・リッチー。
 オリジナルドットアニメーションが誠に愛らしい。中級者もウィザードTに行けるし、U、Vの難易度と奥行きには上級者も唸った。兎にも角にもプレイフィールドがスカッとしてて気持ちが良い。


初心者にオススメの快作部門F
『マスタング』
スターン2014年製
音楽がご機嫌!ルールが深遠まで練られた快作
【落としにくさ】★★★☆☆
【打ち易さ】★★★★☆
【ルール分かり易さ】★★★☆☆
【ゲーム完成度】★★★★★
【初心者オススメ】★★★☆☆
◆スカッとする左リフトランプレーンもいいが、スクープ型ホール[MustangStore]が光ってたらすぐしとめるべし。4種のマルチボール、新車モード、棚ぼたミステリー、そして愛車のアップグレード!次々始まって忙しいぞ。
 6車種ある“新車モード”は音楽最高だし抜群に面白いんだけど難しい!一番簡単で尚且つ2ボールマルチのご褒美がある[1970年式 マッハ1/ドラッグレース]を選ぼう。
●センターが広くてど真ん中コースには苦戦するが、その分アウトレーンが落ちにくいので大分助かる。新車6種履修した後に始められる[ドリフトレース]はピンボール史上屈指の名ウィザード。制限時間内のオービットとアローヒットの交互のカットバック劇はアドレナリン全開。
 デザイナーはWMSバリーのカルト作「クリーチャー・フロム・ザ・ブラックラグーン」のジョン・トルデオー。ピンボール業界復帰及び彼のスターン社制作第1弾。


初心者にオススメの快作部門E
『キッス』
スターン2015年製
マルチボール熱狂ライヴ開幕,甦る往年ナンバー
【落としにくさ】★★★☆☆
【打ち易さ】★★☆☆☆
【ルール分かり易さ】★★★★☆
【ゲーム完成度】★★★★☆
【初心者オススメ】★★★★☆
◆狙い目はスターチャイルドとデーモンヘッド。どちらも段階進捗でマルチボールが炸裂する。「ラブガン」「悪魔のドクターラブ」のBGMにも燃えろ!
 トラック選曲は難しいヤツ選んじゃうと本当に全然クリア出来ないので、デュース、リックイットアップ、デトロイトロックシティ、ロックンロールオールナイトあたりを推奨。課役クリア毎にフィールド倍率が2倍!3倍!5倍!!熱すぎる!!!
●バリー製'79年版以来、何と36年ぶりのKISSピンボール化。メンバーのGシモンズ,Pスタンレーも、ピンボールアーティストKオコンナーも、双方現役で健勝であったことが感慨深い。
 今作でもバンド側は気さく且つ協力的で、ヴォイススピーチレコーディングも快諾。KISSアーミーもピンボーラー側も文句なしの仕上がりとなった。やはりデザイナーはロック愛好家のジョン・ボーグだ。
 尚初期ver.だとフィールド最高倍率10Xの無茶やEx.が点かないバグなどの欠陥も多かったが、現行ver.は全てバランスよく解決されている。


初心者にオススメの快作部門D
『アイアン・メイデン』
スターン2018年製
ヘヴィメタは戦い!?怒れる怒涛のイベントが次々
【落としにくさ】★★★☆☆
【打ち易さ】★★★☆☆
【ルール分かり易さ】★★★☆☆
【ゲーム完成度】★★★★☆
【初心者オススメ】★★★★☆
◆狙い目はフィールド中央最奥のジャンプ台⇒スフィンクス。5つあるバトルモード開始で荒稼ぎだ。バトルモードリット進捗行程でボールロック&マルチボールも開始できる。
 連珠のキャプティヴボールも痛快で当てやすい!2ボールマルチがドカンと始まる楽しいポイント。
 ルールは難しいが、漲るような憤激パワーが次々降りかかる熱いマシンだ。
●公式ピンボール世界ランカー且つ不世出の天才デザイナー キース・エルウィン衝撃のデビュー作。全くヘヴィメタを聴かないしアイアンメイデンも知らない、と当人は最初企画を断ったそうだ。しかし他スタッフの協力によりデザインチーフ就任を決意。ヘヴィメタナンバーの世界観そのまんまの禍々しさと勢いで押し切る様なゲーム性の暴勇さはアイアンメイデンのイメージそのまま!傑作として数えられ、熱狂ファンも多い一機種。


初心者にオススメの快作部門C
『デッドプール』
スターン2018年製
早技2ボールマルチが痛快!格ゲー風の役に興奮
【落としにくさ】★★★★☆
【打ち易さ】★★★★☆
【ルール分かり易さ】★★★★★
【ゲーム完成度】★★★★☆
【初心者オススメ】★★★★★
◆これ楽しい!マルチボールもシングルボール役も、どこに通してものべつ幕なし矢継ぎ早にイベントが降りかかるので是非やって貰いたい。
 リトルデップ人形のたもとを打って、球を1個閉じ込めて、もう1回打ち破れば[リトルデップマルチボール]!。
 緑のLockライトを打ち通せば、意表を突いた迂回ボールフローで日本刀の柄にボールロック!3個目ロックで[忍者マルチボール]!。
 バトルモードでは宿敵たちやモンスター相手に格闘ゲームまで始まっちゃうぜ。ディスプレイのアニメーションも捧腹絶倒。
●当初ジョン・トルデオーがデザインチーフに就き、着々と完成に近づいていたが、なんと不祥事により彼は永久追放。ピンチヒッターとしてジョージ・ゴメスが舵を取った。しかしそんなすったもんだの裏側を全く感じさせない快作。映画ではなくコミック版のピンボール化としてライセンスを得た為、作劇のオリジナリティーが非常に面白い。全編漂うバイセクシャルエロスの香りがこうばしい。


初心者にオススメの快作部門B
『ジュラシック・パーク』
スターン2019年製
豊富なプレイフィールドコースの攻め方は億通り
【落としにくさ】★★★★☆
【打ち易さ】★★☆☆☆
【ルール分かり易さ】★★☆☆☆
【ゲーム完成度】★★★★★
【初心者オススメ】★★★★☆
◆ここSBPに2機種あるジュラシックパークのうち、新型のこちらを断然おすすめ!
 クラッカーに乗ったジープにバシバシ当たるだけで左ランプレーンにT−REXマルチボールが掛かる。レックスの雄叫びと共に高額青ライト、倍額赤ライトのジャックポットで荒稼ぎだ。
 [C-H-A-O-Sマルチボール]、[恐竜捕獲]、[スマートミサイル狙い打ち]は複雑で難しい役なのでチャレンジは後回しでもOK。但しルールが分かると滅茶苦茶に面白い台なので、慣れてきたら是非挑戦を。“ヴィジターセンター”に辿り着いた時の珠玉の展開と演出は万感の極み!
●ジュラシックパークは何度もピンボールされているが、最も出回ったデータイースト'93年版はフィールドもフィーチャーも酷い出来なので非推奨。'98年セガピンボール版は若干洗練されてはいたがコレも故障が多くて見放された機種。2021年には今作を家庭向けに簡略化したような作りの“ホーム仕様”をもスターン社は発表している。


初心者にオススメの快作部門A
『エルヴァイラズ・ハウス・オブ・ホラーズ』
スターン2019年製
ポンコツC級ホラームービーてんこ盛り
【落としにくさ】★★★★☆
【打ち易さ】★★★★★
【ルール分かり易さ】★★★★☆
【ゲーム完成度】★★★☆☆
【初心者オススメ】★★★★☆
◆エルヴァイラの幽霊屋敷への狙い打ちを繰り返せばC級ゴミ映画上映&解説スタート。真面目にクリアするより、ここは脇の墓場に3個ロックして[ワイルドウーマン・マルチボール]併発でやっつけよう。
 映画3本クリアすれば、お屋敷で4ボールのパーティーマルチボールだ。つられて併発するガーゴイルダンス、クレイジードライブ、アンハッピーナワーも楽しいが、どさくさで2倍掛け・4倍掛けが勃発すると、スコアはどエライことに……!
●'89年版、'96年版に続いて、エルヴァイラのピンボール化は3度目。特にフィーチャーの厖大さは随一で、大型ウィザードが5つ用意されていて上級者は目が回りそうだ。
 '80年代にブレイクして以来、永らく愛されてきたエルヴァイラことカサンドラ・ピーターソンさんも、本機種を最後にエルヴァイラのキャラクターを引退した。


初心者にオススメの快作部門@
『ジェームズ・ボンド ドクター・ノオ』
スターン2022年製
優麗に、ドラマチックに。初代007ピンボール化!
【落としにくさ】★★★★★
【打ち易さ】★★★★☆
【ルール分かり易さ】★★☆☆☆
【ゲーム完成度】★★☆☆☆
【初心者オススメ】★★★★☆
◆狙うは左上ミサイル手前の3枚バンクドロップターゲット。緑色のロックが点いたら中央ミニループでボールロック。3回のロック完了で[バードワンマルチボール]突入。
 慣れてきたら[ヴィランモード]にも挑戦しよう。右下ランプレーン3回シュートで開始。ドクターノオは勿論ブロフェルドやスペクターらと対決だ。
●007がピンボール化されるのは'80年ゴットリーブ版、'96年セガピンボール版に続いて3度目。正直傑作は少ない。
 本作「ジェームズボンド」は当初スティーヴ・リッチーがデザインチーフとして就任していたにもかかわらず途中降板し他社へ移籍。やむを得ずジョージ・ゴメスが代任、一からデザインし直した。尚ゴメスはウィリアムス時代にリッチーに師事した過去も持つ。
 そつなく仕上げられているが納得ゆかぬ出来。ルールもプレイフィールドも他のテーマに丸々置き換えて成立しそうなウェルメイド感にもデザイナー交代劇の混乱が窺える。球が落ちなさ過ぎて冗漫に感じるが、ゲーム運びはそれなりにスムースなので一般人は楽しめるだろう。
 007ジェームズボンドと言えばイギリスの国粋的作品だが、そのイギリス国エリザベス2世が2022年9月8日に崩御されたため、スターン社は喪に服すべく本機種ピンボールの発表を延期した―――という逸話も持つ。


Column

●ピンボールの新旧

 50年近くピンボールを打ち続けている私からすれば、プレイ経験の無い方からの『どうせなら新しいヤツがやりたい!』との言葉は、むしろ胸内にここちよく、喜ばしく響きます。

 なぜなら、ピンボールはレトロではなく、“最新ゲーム”であることを、理解しようとしてくれているから。

 ピンボールはコインオペ産業化されてから100年近くの歴史を誇るだけあってレトロのイメージが強い反面、現役且つ最新のアーケードゲームでもあるんです。

 LCDにLED。音響と光彩の洪水。複雑なロールプレイングゲームやボードゲーム並みのフィーチャーの交錯。その道のりの深さと奥行きのゲーム性には打てば打つほど圧倒されます。

 それでいて、『球を下に落とさないように打ち返せばいい』という基本さえ分かっていればだれでも楽しめるなんて、優れたゲーム分野は他にありませんよ!

 現在第4期黄金時代と言ってもいいくらい各メーカーが好調で、最新機種が《SILVER BALL PLANET》に続々入荷していますよ。

 だから、先ずは最新、最先端のピンボールの魅力と迫力、奥行きを味わってもらいたいのです。

 どうもゲームのクラシックを知らない人ほど、粋がってパックマンやインベーダーのピンボールをやりたがるようなんですが、そんなの実は名作でも何でも無いし、当然40年以上前の不親切なゲーム運びに翻弄されるがままGameOverとなり、訳も分からずポカーン……。
 そんな様相を呈している人より、新機種に歓声を上げてくれる人の方が全然好感触ですよ。

 尚、ピンボールが新機種であるか、いつの時代のものであるかの区別の仕方としては。

 ディスプレイがLCD、つまり[カラー液晶タイプ]のもの(2013〜現在)。
 それより時代をさかのぼると[ドットディスプレイ](1991〜2016)。
 更にさかのぼると[英数字デジタルディスプレイ](1978〜1991)。
 もっと行くと[リールドラム](1954〜1977)。
 WWU直前から戦後しばらくの間は100点,200点のライトが灯される[バックライト](1935〜1960)。

 ……と、とてもとても長い年月をかけて、ピンボール及びスコアディスプレイ仕様は進化の道のりを歩んできました。

 ピンボールとは、ストUよりも、テトリスよりも、マリオよりも、パックマンやインベーダーですら、どれからも大きくへだたれた隔世の時代となるような、ずーっと昔から続いてきた世界のお話です。

 最新機種の大迫力なゲーム性を踏まえたうえで、それでもクラシックなピンボールもやってみたい!と言う方は、次のカテゴリエントリー機種を是非どうぞ。


時代を学べる定番クラシック機種

時代を学べる定番クラシック部門H
『キャプテン・ファンタスティック』
バリー1976年製
ドラムスコアにチャイム音。SBPでは最古機種
【落としにくさ】★★☆☆☆
【打ち易さ】★☆☆☆☆
【ルール分かり易さ】★★★☆☆
【ゲーム完成度】★★★☆☆
【初心者オススメ】★★☆☆☆
◆SBP設置ピンボールの中で、もっとも年季の入ったクラシックモデルがこちら。マイクロプロセッサなんてハイカラなもんは搭載してませんよ?リールドラムとチャイムのメカニクスの臭いと稼働音を堪能し、'70年代の芳烈につかるべし。
 但し難易度、ゲーム性は初心者にも容赦は無し。とにかく落ち易いので、ひたすら上部両端のトップレーンリエントリーに上げ続けてアウトホールボーナス額満タンを目指そう。
●当時16,000台以上売れたクラシックピンボール定番機種のひとつ。ボウリング場や観光地の遊技場でもよく見かけた。
 アートのテーマはザ・フーのアルバムをフィーチュアした映画「トミー」でピンボールの魔術師を演じた時の、エルトン・ジョンの幽姿。しかし機種名はザ・フーからのものではなく、エルトン・ジョンのアルバム名から。


時代を学べる定番クラシック部門G
『イーヴル・クニーヴル』
バリー1977年製
当時全米を一世風靡したアクションスター
【落としにくさ】★★☆☆☆
【打ち易さ】★★☆☆☆
【ルール分かり易さ】★★★☆☆
【ゲーム完成度】★★★☆☆
【初心者オススメ】★★☆☆☆
◆ピンボールにも集積回路搭載の時代が到来。しかしサウンドボードではなく、稼働キレキレのチャイム音でパフォーマンス。
 これも容赦なく難しいが、何度もトップレーンを狙ってS-U-P-E-Rのスペルを揃えたり、5枚バンクのドロップターゲットを全滅させてヴァリューを上げたりして、ルールが分かってくるといよいよ面白くなってくるぞ。
●カシャカシャとリールが回るエレメカタイプのドラムスコアから、集積回路搭載で明滅クリアなデジタルスコア表示へ。技術の変遷が窺える機種。時代的に無理がある単音サウンドボードより、チャイムでメロディーと効果音を奏でているのが愛らしい。
 日本ではほぼ忘れられてしまったが、バイクスタントのイーヴルクニーヴルは当時大スターで、その効果もあって14000台セールスの大ヒット作となった。彼は「トイストーリー4」のバイク曲芸師“デュークカブーン”のモデルになった事でも有名。


時代を学べる定番クラシック部門F
『プレイボーイ』
バリー1978年製
美貌プレイメイト&ヘフナーのカリスマ性に釘付け
【落としにくさ】★★☆☆☆
【打ち易さ】★★★☆☆
【ルール分かり易さ】★★★☆☆
【ゲーム完成度】★★★☆☆
【初心者オススメ】★★★☆☆
◆狙い目は左奥キックアウトポケット。積み立てボーナスカウント+トップレーンに再出撃。ターゲットでしとめたプレイメイトの人数と雪崩れ込むグロートボーナスは連動しているのだ。
 アウトホールボーナス最高値まで上げて、プレイボーイのテーマを“るんたるんた♪らんたらんた♪”とフルで聴ければ君もプレイボーイ並みの凄腕プレイヤー!
●これも当時たっくさん遊技場に出回っていて、既にスペースインベーダーがゲームコーナーの主役なのに、バリーの「プレイボーイ」はインベーダーハウス内でもびくともしない貫禄を誇示していた。“ピンボールアートと言えばグラマラス美女”のイメージを決定づけた名作と言っても過言ではない。


時代を学べる定番クラシック部門E
『キッス』
バリー1979年製
双方共々時代の黄金期直撃の名機
【落としにくさ】★★★☆☆
【打ち易さ】★★☆☆☆
【ルール分かり易さ】★★☆☆☆
【ゲーム完成度】★★★☆☆
【初心者オススメ】★★☆☆☆
◆'70年代後半の空気が封じ込められたアートとゲーム性を堪能。トップレーンにリエントリー出来るコースに設けられた左右スピナー、バンパー連打でトップレーン往復の快感、全ターゲット完成でのし上がるヴァリュー、積み立てボーナスの雪崩れ込み等々。当時のピンボールのフィーチャーとプレイフィールドが練熟した一作。
●最盛期も最盛期、まさに絶頂のさなかだったKISSピンボールの実現は大変だったが、当人らは気さくでお祭り好きだった為、契約が通った後はとてもスムースで好感触に仕上げることが出来た一機種。残念ながらこれを最後にバリーのピンボールもKISS人気も漸減していく。しかし音楽性とゲーム性は普遍。今打っても十分面白い。


時代を学べる定番クラシック部門D
『アダムス・ファミリー』
WMSバリー1992年製
製造数2万1千台の最高セールスを記録
【落としにくさ】★★★☆☆
【打ち易さ】★★☆☆☆
【ルール分かり易さ】★★★☆☆
【ゲーム完成度】★★★★☆
【初心者オススメ】★★★☆☆
◆20,270台というピンボール製造台数最高記録ホルダー。
 狙い目は青色ブックケースと電気椅子下のスクープ型ホール。前者はマルチボール関連、後者はミニゲーム絡み。
 館の部屋ひとつひとつにイベントがある、その獲り方も始まり方も多種多様、縦横無尽。
 館イベントに偏っているようで、それが全プレイフィールド、全フィーチャーを牽引してゆく連鎖発生が素晴らしい。全部屋を制覇して最上階に辿り着くとそこで待っていたものは……!!
 ピンボールの歴史を変えた一機種。
●SilverBallPlanetで稼働している台は正に最終ver.ROMで、発売当初より更にゲーム性も演出も向上している。
 これはアダムスに限った事ではないが、高温多湿の日本では経年劣化で盤面が反ってしまい、プレイ中の球の動向がかなりトリッキーになってしまっている。[マグナパワー]演出だけのせいでは無い。
 それでもこのマシンには、現代ピンボーラーなら一度はウィザード到達までプレイしておく義務があるだろう。


時代を学べる定番クラシック部門C
『トワイライト・ゾーン』
WMSバリー1993年製
縦横無尽のボールフローと仰天ギミックに慄然
【落としにくさ】★★★☆☆
【打ち易さ】★★★☆☆
【ルール分かり易さ】★★★☆☆
【ゲーム完成度】★★★★★
【初心者オススメ】★★★☆☆
◆あのアダムスファミリーのデザインチームが続けて発表した超絶技巧の幻惑作。
 ミニチュアガムボールマシンの中に球が放り込まれて押し出される、大当たりの“白球”の発生。
 ミニフィールドの磁力フリッパーでピラミッドの頂上を目指す[マグナフリップ]。
 他サイドフリッパーやショートフリッパー、縦横無尽のボールフローが極上の絶品。
●現在ピンボールレイティングランキングで1位を獲得しており、パット・ローラーのデザイン機種としても最高作として今もなお名高い。
 ワイドキャビネット、6ボールマルチ、セラミックボール―――等々のアイディアと実現化も畢生の渾身を感じるが、本機種完成直後にPローラーは『これ以上ピンボールを進化させるのは無理だ』と諦観。その予言通り、この後ピンボール市場は衰退してゆく。


時代を学べる定番クラシック部門B
『ハイ・スピード』
ウィリアムス'86年製
愛車ポルシェでパトカーを振り切れ!
【落としにくさ】★★★☆☆
【打ち易さ】★★★☆☆
【ルール分かり易さ】★★★☆☆
【ゲーム完成度】★★★★☆
【初心者オススメ】★★★☆☆
◆信号を青⇒黄⇒赤に変えてからランプレーンを突破して信号無視、ボールロックとマルチボールでパトカーチェイス、隠れ家逃げ切りでジャックポット!……と、作劇をきっちり伴ったゲーム性を盛り込んだ、初めてのピンボール。
 プランジャー直通ランプレーンで即ボールロック、サイドフリッパーの劇的な活用、外周ぐるりオービットですっとびUターン等々、現行ピンボールの根幹がこの1986年発売のウィリアムス機種に詰まっている。
●当時日本ではタイトーとセガが共同で国内販売、ゲームセンターでよく出回った機種。故障も少なくサウンドもご機嫌で、この一作によりウィリアムスもピンボール市場も、完全に息を吹き返した。
 デザイナーはスティーヴ・リッチーとラリー・ディマー。2人は突如景気が悪くなったビデオゲーム部門からピンボール部門に出戻りしてこの傑作を生んだ。つまり、ピンボール市場の復調はアタリショックのお陰!?



時代を学べる定番クラシック部門A
『バンザイ・ラン』
ウィリアムス'87年製
モトクロスでライバルと対決!目指せBunzaiHill
【落としにくさ】★★★☆☆
【打ち易さ】★★☆☆☆
【ルール分かり易さ】★★★☆☆
【ゲーム完成度】★★★★☆
【初心者オススメ】★★★☆☆
◆何とバックボックスの中に垂直型フィールドが!通常のプレイフィールドで緑,青.黄,赤のライダーとの対決をエントリー、するとトップホールで垂直フィールドサルベージ装置が稼働。各カラーのライダーと対決だぜ。
 難しいけど、一番てっぺんのREDまで登らせると……!最高の称讃が待っている。
●名匠パット・ローラーのデビュー機種。彼もアタリショックによりバリー系列下ゲームメーカー ナッティング社を解雇され、バーテンダーの職で糊口をしのぎつつ自宅ガレージでバンザイランの前身機種を制作。その才腕が認められ、ウィリアムスピンボールのデザインチーフとなり本作が生まれた。



時代を学べる定番クラシック部門@
『ファンハウス』
ウィリアムス'91年製
遊園地の生けるパペット ルディー君と遊ぼう
【落としにくさ】★★★★☆
【打ち易さ】★★☆☆☆
【ルール分かり易さ】★★★★☆
【ゲーム完成度】★★★★☆
【初心者オススメ】★★★☆☆
◆プレイフィールドにあるインパクト絶大のルディー君の顔!時計を進めて閉館時間を過ぎれば、彼は眠りに落ちてお口が開きっ放しに。そこへ球を突っ込めばマルチボール開始。トラップドアで百万単位のジャックポットが無限に稼ぎ放題に。
●版権作ではなくオリジナルで勝負。にもかかわらず強力なプレイフィールドデザインと精妙なゲーム性で1万台以上売れた傑作。アダムスファミリーやトワイライトゾーン、バンザイラン同様に今も根強いファンが多い。
 尚、全スイッチが一定時間高額スコアと化す[フレンジー]を初めて考案、導入したマシンでもある。



やるべからず、非推奨。目も当てられぬポンコツ糞ゲーも一挙レヴュー

 ピンボールにだって深刻な歴史的駄作が数多く存在する。いわゆる糞ゲーと呼ばれるもの。一般人もマニアも言葉を失うポンコツクソゲー機種はこちら。
 個人的に好きなマシンもあるだけに涙をこらえ、心を鬼にして俎上にあげておく。


ぽんこつ糞ゲー部門L
『Mr.&Mrs.パックマン』
バリー1982年製
一番やって欲しくない台。なぜ皆やりたがる?
【落としにくさ】★★★☆☆
【打ち易さ】★☆☆☆☆
【ルール分かり易さ】★☆☆☆☆
【ゲーム完成度】★☆☆☆☆
【初心者オススメ】★☆☆☆☆
◆大手バリー自ら、ピンボールの成すべき進化から逃げ出してしまった駄作。
 例えば時代的にも他社がマルチボールや時間制フィーチャーを実現化しており、パワーエサで反撃大逆転ドラマを役の段階で表現すべきなのに、ゲーム性は'70年代に退化していて見苦しい。
 本家パックマンのサウンド流用もお粗末。FL管電子ゲーム並みのパックマンのビデオモードをゲーム性の重心としている苦痛も耐え難い。
 こんなものを1982年という大事な時期に出したバリーの罪は重い。

“おぉ!これ!パックマンの元祖やぁ!”と言って瞠目する者、“あーっ!これー!知ってるー!!”と、歓声を上げてコイン投入する女子たち等々。いやいやいやいや、違うから。
 分かり易い他の事例を挙げると、ストリートファイターUモグラ叩き「拳聖土竜」はストUの元祖でもなければモグラたたきの元祖でもないでしょ?パックマンの元祖はピンボールではないし、ピンボールの元祖もパックマンではないよ。
 尚、バリー社三代目社長ロバート・マレーンは舵取りも三流で、ピンボールマニアにすら見放される凡作を連発。この後のバリーと子会社ミッドウェイは、[パックマンバブル終了で過剰在庫に圧迫][その矢先にアタリショック勃発][レーザーディスクゲーム開発も大爆死]―――等々、救いようがない迷走の果て、解体した各部門は買い上げられ、ピンボール部門もウィリアムスに吸収された。
 ミッドウェイ社VPによる“我々は'80年代のミッキーマウスを持っている”との臆面無き大言壮語が有名だが、何をか言わんやパックマンはナムコの開発である。双方得心づくの契約とて、厚かまし過ぎる。今で言うセガや任天堂クラスのかつての最大手はこうして凋落した。まったく、バチは当たるもんだね。
 尚、アートワークは日本版イメージからはかけ離れた米アニメ「パックマンショー」に則った筆致となっている。当時デニス・ノードマンがキャビネットデザインした、ディスプレイが現行と同じポジションという設計は評価出来るのに、“俺たちの仕事の範囲を減らしやがって”と美術班ににらまれ、結局元のバックボックス仕様に戻してしまったそうだ。


ぽんこつ糞ゲー部門K
『バック・トゥー・ザ・フューチャー』
データイースト'90年製
たった一ヵ月の大慌てで仕上げたお粗末機種
【落としにくさ】★★☆☆☆
【打ち易さ】★☆☆☆☆
【ルール分かり易さ】★★☆☆☆
【ゲーム完成度】★☆☆☆☆
【初心者オススメ】★☆☆☆☆
◆とにかくデザインが酷い。別の企画で丁寧に設計していたプレイフィールドからパーツ半分以上ひっぺがして、不格好な巨大二股ランプレーンでスペース埋めて誤魔化しました……という目も当てられぬ手抜きぶり。
 おかげでボールフローは行き止まりとデッドスペースだらけだし、フィーチャーも全然練ってないし、絵もヒドい。マイケルJフォックスに肖像描出を拒否され、仕方なく美術担当ポール・ファリスは自分の息子をマーティー役に描いたという無残な顛末、1ミリも笑えやしない。
 ボールロック&マルチボールも当然初心者に全く不親切。クズ。汚点の一機種。

●デザインはジョー・カミンコウとエド・セブラ、美術はポール・ファリス、音楽はウィリアムスから移籍したばかりのブライアン・シュミット。しかし制作期間が1か月切っていたというから呆れる話。業界の辣腕が揃っていようと良い台が仕上がる訳が無い。
 これ本当は「キング・コング」の版権ピンボールだったのだが、映画会社に営業電話をかけまくって確保したBTTFのライセンスを即断で買って即行で商品化を決めた、社長ゲイリー・スターンの目捷さをモハヤ褒めるべきだろうか。


ぽんこつ糞ゲー部門J
『ジュラシック・パーク』
データイースト'93年製
座りの悪いレーン構造がギュウギュウ詰め
【落としにくさ】★★★☆☆
【打ち易さ】★★☆☆☆
【ルール分かり易さ】★★★☆☆
【ゲーム完成度】★★☆☆☆
【初心者オススメ】★☆☆☆☆
◆マルチボールへの組み立てが理不尽且つ粗略で、プレイフィールドも圧迫感のある左半分と上部の詰め込みが浅慮。仕方なく3ボール目でマルチボールリーチを強要する為、ゲーム性は崩壊。
 スクープホール一箇所に12種押し込んだミニイベントもゲーム全体を引っ張れていない。ソフトウェアスキルショットもストレスとしか言いようがない。
 連鎖反応が巧みなアダムスファミリーのフィールドとフィーチャーを真似ておきながら、その掻い撫でにもなっていない。故障も多かった。

●但し、SBPのレストア及びメンテナンスが彫琢なので、フリッパーUp/Down/Strengthがキレキレ。T−REXもしっかりボールを食べてくれる。メインのマルチボールが多段階フェーズなのは評価してもいい。
 ゲイリー・スターンは今回も、“他社の大ヒット作を盗作し、大ヒット映画ライセンステーマに置き換え、短期制作の粗悪台を1万台売り捌く”という謀略で逃げ切った。


ぽんこつ糞ゲー部門I
『サンダーバード』
ホームピン2015年製
愛らしくて素敵だけど、ぎこちなくてもどかしい
【落としにくさ】★★★☆☆
【打ち易さ】★☆☆☆☆
【ルール分かり易さ】★☆☆☆☆
【ゲーム完成度】★☆☆☆☆
【初心者オススメ】★☆☆☆☆
◆オーストラリア企業の資本で中国にファクトリーを持つホームピン社が、家庭用として開発して発売された一機種。
 新規メーカーなのは斟酌したいが、フリッパーもメカニクスもソフトウェア的処理もぎこちなく、もどかしい。ルールも収集つけきれておらず、苦しい仕上がり。
 但し、温かみのあるドットアニメーションと柔らかな音楽、一箇所一箇所集中攻撃でヴァリューが高額化してゆく旧態ルール編成等、個人的にはなかなか憎めない。デパート屋上的郷愁を感じる。

●ホームピン社は現在台湾に工場を移管し、何とあのカルトムービー「スパイナル・タップ」ピンボールの製造に精を出しているとのこと。


ぽんこつ糞ゲー部門H
『オズの魔法使』
ジャージージャック2013年製
旗揚げ間もないJJP社による習作
【落としにくさ】★★☆☆☆
【打ち易さ】★☆☆☆☆
【ルール分かり易さ】★☆☆☆☆
【ゲーム完成度】★★☆☆☆
【初心者オススメ】★☆☆☆☆
◆新進気鋭のピンボールメーカーが苦心惨憺の上に完成までこじつけた記念すべき処女作!
 しかし皆がビックリする様な豪華仕様を目指して背伸びしたのが裏目に。ゲームの面白さには繋がらず、打ち心地の悪いプレイフィールドと弱々しいフリッパーストレングスも残念。
 “オズの魔法使”はみんな知ってるジェネリックだけど、実は誰もきちんと観たことが無い……という映画ライセンスの選択にも疑問の余地が残る。
 しかしジャージージャックという21世紀の新メーカ誕生はピンボール産業にとって素晴らしいニュースだった。

●デザイナーはデータイーストピンボール出身のジョー・バルサー。素人工房を采配して製造ラインと販路に乗せた功労は大きい。ただし社長ジャック・グァルニエリと趣味が合わず、結局2作手掛けて同社を去ってしまった。


ぽんこつ糞ゲー部門G
『夢のチョコレート工場』
ジャージージャック2019年製
お菓子がテーマなのはいいけれど
【落としにくさ】★☆☆☆☆
【打ち易さ】★☆☆☆☆
【ルール分かり易さ】★★☆☆☆
【ゲーム完成度】★★★☆☆
【初心者オススメ】★☆☆☆☆
◆くるっと皿が回ってロックホールが現れたり、5人のキッズを集めてマルチボールに突入したり。プレイフィールドもルールもなかなか緻密なのだが、フリッパーが軟弱でちっともスカッとしない。これは耐久を図った意図的な仕様だそうだが、低電圧の日本で稼働させたらまるで遊べなくなってしまった。
 それ以前に、なぜジョニデ×ティムバ「チャーリーとチョコレート工場」版権の方を購入しなかったの?ハリポタもカリビアンも買えた程のメーカーなのに。

●デザイナーは巨匠パット・ローラー。元々「トイストーリー」用に設計していたプレイフィールドだったが、ライセンス契約の関係でチョコレート工場の方を先んじて発売する羽目になり、取り急ぎであてがった……という裏事情アリ。フリッパーさえ強ければちゃんと遊べるんだけどね。


ぽんこつ糞ゲー部門F
『バットマン・フォーエヴァー』
セガピンボール'94年製
フリッパーもフィールドも問題大ありな粗悪品
【落としにくさ】★★☆☆☆
【打ち易さ】★☆☆☆☆
【ルール分かり易さ】★★★★☆
【ゲーム完成度】★★☆☆☆
【初心者オススメ】★☆☆☆☆
◆とにかく打ちにくい!ワイドキャビネットにぎっしりと、こまごまとゴチャついたレーンがぎちぎち。最も当てやすい位置に圧迫感のある障害物、しかも急勾配ランプレーンはどう頑張ってものぼりきらない。このうっとおしいフィールド構成はどういうつもり?
 ……実はフリッパーストレングスの欠陥はお店のせいではない。何と初めから!当時も憤懣やるかたなかったのだが、元々の不良品である。
 但しルールはなかなか練ってあるし豊富で分かり易いのだが、こんな低劣なフィールドとフリッパーではどんなにフィーチャーが丁寧でも救えないだろう。

●誰だ?筐体にソニックのマークみつけてハシャいでる奴は!その裏事情はちっともめでたくないぞ。セガがデータイーストのピンボール部門を買収したのは展望を抱いていた訳でもピンボール愛からでもない。工場+オフィスビル+専門分野事務スタッフ+優秀エンジニア、全部が全部、揃いに揃った超お買い得一式が、企業規模でいえばタダ同然の二束三文で転がっていたからだ。本当はピンボール愛好家でもある故 中村雅哉氏が自ら動いてナムコが買うはずだったのだが、この1994年のデコからセガへの売却騒動についてはまた別の機会に。


ぽんこつ糞ゲー部門E
『ロブ・ゾンビ』
スプーキー2016年製
独自アイデアが随所に!でも仕上がってないんよ
【落としにくさ】★★★★☆
【打ち易さ】★★★☆☆
【ルール分かり易さ】★★★☆☆
【ゲーム完成度】★☆☆☆☆
【初心者オススメ】★☆☆☆☆
◆左ループでミニゲーム開始。上部左奥1枚ドロップ倒してその奥でボールロック。バイレベル上段では薄笑い殺人鬼ピエロをぐいぐい押し戻すキモいフィーチャーも。
 しかし誤作動が多過ぎてすぐ膠着してしまい、ゲーム成立せず。

●2013年発足、2014年「モスト・ホーンテッド」が初生産となったスプーキー社が、第2弾として発表苦心作。個性派アーティストのライセンシングにより、一見、音楽もアートも迫力のある機種に思える。
 しかしハード/ソフト共に不安定で、時々ディスプレイ飛ぶし、ゲーム進行が膠着するし、音楽も止まっちゃうし。手慣れた人なら電源スイッチ知ってるから自分でoff/on再起動するからいいけど、一般人がフリーズくらったら戸惑うだろうしお店側の負担にもなってしまう。流石に評価できない。


ぽんこつ糞ゲー部門D
『ドミノ』
スプーキー2017年製
着眼は素晴らしいが未完成品を納品する杜撰さ
【落としにくさ】★★★★★
【打ち易さ】★★★★☆
【ルール分かり易さ】★★☆☆☆
【ゲーム完成度】★☆☆☆☆
【初心者オススメ】★☆☆☆☆
◆左端下スクープでは配達員から支配人まで出世イベントが。
 右上スクープでは緊急配達から繁忙期やりくりなどの修行イベントも。
 なぜかイメージキャラクターのはずのノイドくんを倒すフィーチャーもあって、左上シールドを降ろさせてマグナキャプチャ帯を攻撃しまくるのが楽しい。

●何とドミノ・ピザ・チェーンがテーマ!発想に新風を感じるし、サウンドもアートも大変可愛らしいのたが、実はきちんとゲームが作れていない。
 間違った判定でおかしな展開になったり、クリアしたのに次のフェーズ移れず堂々巡りになったり。またプレイフィールドの表記がみづらく、何が点灯してリーチになっているのか、プレイヤーを啓蒙できていない。
 世界的有名ピザチェーンのピンボール……という企画は良かったのに!カラーリング明るいし音楽最高だし、返す返す粗雑な仕上がりが心底惜しまれる。


ぽんこつ糞ゲー部門C
『リック&モーティー』
スプーキー2019年製
プレイフィールドもフィーチャーも理不尽
【落としにくさ】★☆☆☆☆
【打ち易さ】★☆☆☆☆
【ルール分かり易さ】★★☆☆☆
【ゲーム完成度】★★☆☆☆
【初心者オススメ】★☆☆☆☆
◆マルチボールの為のボールロックポイントは上部ホースシュー。ドロップターゲットが上って球をキャプチャーする仕掛け。ボールロックリットは、お隣り右ランプレーン狭間を境界する、全く目立たないボールガイドのセンサー判定。
 ミニゲーム[Adventure]開始は上部中央たもとのスクープ。
 左スリングの代わりにバンパー登用、右オービットの意外なリターンフロー、プレイヤーのボタン操作で磁力パワー発令させてアウトレーンドレイン防御……等々色々独創性が際立つが、ゲームとしてはまとまらず、破綻している。

●いやそれより、プレイ時間10分でコイル熱ダレ発生、フリッパーが使い物にならなくなるとは何事ぞ!?サイドフリッパーの用途も、意図は分かるが実現化していない。異様な雰囲気のテーマ性も好みが分かれそう。


ぽんこつ糞ゲー部門B
『スター・ウォーズ エピソード1』
ウィリアムス1999年製
起死回生を賭して散々考えあぐねた結果がコレ?
【落としにくさ】★★☆☆☆
【打ち易さ】★★★★☆
【ルール分かり易さ】★☆☆☆☆
【ゲーム完成度】★☆☆☆☆
【初心者オススメ】★☆☆☆☆
◆56年続いたウィリアムスピンボールの最後の作品。プレイフィールド上半分を暗くし、ブラウン管映像を反射させるという特殊機構[PINBALL2000]のマシン。
 しかし上半分が本当に真っ暗で、球の挙動が見えやしない。せっかくの通しやすいランプレーンボールフローも心弾まない。
 ピンボールのゲーム性は崩壊。SWファンにとってこんなのが楽しいかどうかすら疑問。
 
●未だに制作サイドは『あれは成功作だった!全て計画通り実現出来た!』と皆の耳にタコが出来る程繰り返し言い張っている。しかしこれはもはやピンボールというより新種の奇形ビデオゲーム。
 本作はスターウォーズシリーズ再起動のエピソード1の機運に乗せて制作されたがセールスは滞り、他社ピンボールで従来スタイルの「サウスパーク」の方がよっぽど売れていた。直後、ウィリアムスは潰れた。


ぽんこつ糞ゲー部門A
『コンゴ』
ウィリアムス'95年製
散漫で冗長。映画もゲームもプロット不明瞭
【落としにくさ】★★☆☆☆
【打ち易さ】★★☆☆☆
【ルール分かり易さ】★★☆☆☆
【ゲーム完成度】★☆☆☆☆
【初心者オススメ】★☆☆☆☆
◆何?ダイヤモンドを集めたい訳?M-A-P進めて原住民遭遇?手話のできるゴリラは味方?敵?火山爆発マルチボール?
 ……えぇと、どうもコンセプト、軸足、目的がはっきりしないんだが。
 プレイフィールドもちっとも楽しく作ってない。マルチボールのルールに引き締まりがない。下段地下フィールドのゴリラ稼働は噴飯ものの陳腐さ。ビデオモードは2つともウンザリする退屈さ。
 元ネタになった映画もピンボールに負けないくらいつまらなかった。

●何でこんな映画にわざわざ許諾料払ってピンボール化したのかって?ウィリアムス社経営陣の不首尾。
 普段から敵視していたデータイーストピンボールが、自社のアイディアやプレイフィールドを盗作して、尚且つお粗末な拙速造りで「バックトゥーザフューチャー」やら「リーサルウェポン3」やら「ジュラシックパーク」やら売り捌かれたのにカッとなった。
 そこでウィリアムスはデータイーストの手を封じるべく、先んじて撮影中の映画版権を買い占めた。その映画劇場公開に間に合わせられるよう商品化プランを見切り発車したが、出来上がった映画がとてつもなくつまらない。マイケルクライトン原作だから……と高い金出して買ったのに、当てが外れて大爆死だ。
 撮影中の脚本などの資料を渡され、デザイナーはナニがナンだか分からない元ネタからピンボールを作らねばならず、制作状況は大いに混乱。途中で全部試作プレイフィールドを破棄するやり直しも起こり、現場は大変だったそうだ。
 これでは面白くなる訳が無い。迷走というより大失態だ。



ぽんこつ糞ゲー部門@
『JM〜ジョニー・ネモニック』
ウィリアムス'95年製
何が言いたいのか全く伝わってこない
【落としにくさ】★★☆☆☆
【打ち易さ】★★★☆☆
【ルール分かり易さ】★☆☆☆☆
【ゲーム完成度】★☆☆☆☆
【初心者オススメ】★☆☆☆☆
◆これも救いようがないピンボール。グローブが飛び上がる球を磁石キャッチして、丸皿3×3の台座に乗っけるというメカニクスは良く出来てるとは思うが、面白さに全く貢献していない。ていうか、上級者しか気づかないよそんなルール。
 またミニゲームとマルチボールが噛み合っていないだけでなく、その他YakuzaStrike,Frenzy等々時間制ボーナスイベントが互いに邪魔しあってゲーム進行を遮断。
 それ以前に、何が言いたいのかさっぱり分からないストーリー性には頭痛がしてくる。音楽も酷い出来。

●コレもつまらない映画だった。ピンボール化された理由は「コンゴ」と同じ事情。キアヌリーヴス主演でウィリアムギブソン原作なら当たるだろうからって。
 大急ぎで制作進行していたが、まだ7割方しか出来てないのに劇場公開が終わってしまった!
 デザイナーのジョージ・ゴメスは映画を観に行ってその悲惨な出来に愕然とし、“今からでも遅くない、映画と無関係のピンボールということにしちまわねぇか”と苦笑いと共に悲痛の声を上げたという。
 因みに映画には北野武が出演しているが、プレイフィールドにもバックグラスにも、どこにも描かれていない。



Column

●既に大阪はピンボールの本拠地!? もう住んじゃいましょうよ大阪に!

 《THE SILVER BALL PLANET》は交通の便が非常に良い都心部に立地し、尚且つ新機種入荷が盛ん。
 しかも常時100台以上設置でメンテナンスも大変に行き届いている為、近隣や他県は勿論、はるばる海外からも足を運ぶピンボールファンも少なくないんですよ!
 
 お住まいは関東なのに、殆ど毎月こられる方や、北海道から定期的にいらっしゃる方も。

 もはや大阪心斎橋BigStepは、日本におけるピンボールの都―――と言い切ってしまって良いでしょう。

 よくプロ球団の熱狂的ファンや浦安のディズニーランドの虜になった人が病膏肓に入り、住まいを引っ越してその本拠地の近隣へと移ってしまい、そこで無事就職。趣味最優先の人生を叶え、謳歌している……そんな人の話を聞いたことがありませんか。

 実は筆者もそのテのクチでして。家族がいないこともあり、仕事も片を付けて故郷を去り、ピンボールライフの為に、大阪府へ引っ越しました。

 その結果、収入もQOLも、格段に上昇! 今の時間、今の人生にとても満足しています。

 言うまでもありませんが大阪はどの町も大変活況しており、仕事も就職口も充実。
 市外なら土地,家賃もそれほど高くない割に、交通網の利便性もすこぶるよろしいもんで。

 引っ越す時の方角も大凶を避け、良い時期の吉祥方位に留意したせいか、ぶっしん共々壮健の日々。

 皆も大阪に来るといいですよ?



 

【続きはSBP設置ピンボール一挙解説BALL.2へ】

【所在地】〒542-0086
大阪市中央区西心斎橋1−6−14
心斎橋BIG-Step3F THE SILVER BALL PLANET
【営業時間】午前11時〜午後8時
【tel】06-6258-5000(代表)
【関連サイト】心斎橋BIG-STEP公式THE SILVER BALL PLANET公式
【備考】
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(最終執筆日:2023年7月15日)