▲高畑駅前《リコッタダイニング》はイタリアン系食べ放題の穴場。ハーフバイキングスタイルだがデザートもアンティパストも充実。デザートバー割引クーポンも有り |
●当日朝食や昼食を抜いてくるのは食べ放題における極北的な愚行です。事前の軽食と軽い運動により、心身のリラックスを心がけて挑みましょう。
「今日朝食も昼食も抜いてきた!」
「元を取ってやる!絶対元取ってやる!」
……などと一心不乱に高価な食材ばかり山盛り取りでテーブルを埋め尽くし、早食いダッシュで一辺倒に詰め込んだ果て、開始僅か30分で気息奄々に青ざめてギブアップしてる人がいます。
実はこのケース、当日の食事を抜くことや、ドカ盛り皿で並べ立てたテーブル、早食い行為、そして元を取ることばかりに血道を上げる奔走など、どれも全て仇となっているのです。
▲栄駅前アパホテル名古屋錦5F《パルク》カレーバイキング。たった980円で揚げ物も生卵もチーズも乗っけ放題且つグリーンカレーやホテルカレーが食べ放題。デザートまであってクセになりそう。クーポンでドリンクバーがタダ |
●バイキングに行くからと言って相当意気込んで挑んだのに、通常の食事より量も質も碌に得られず、グッタリと疲弊して店を後にしている人を見かけますが、そんな人は大抵、全て間違った食べ放題準備や対処法を犯しているのです。 例えば、ディナーバイキングへ入店するケースで言うと…… ・はりきって朝食も昼食も抜いてきてしまう ・元を取るという極度の義務感で己を自縄自縛し、無性に駆り立てられている ・高価な品ばかりに飛びついて、せっかくの高級食材を活かせず不自然に偏った盛り付けばかり ・心身がこわばりリラックス出来ず、開始早々慌ただしくテーブルを山盛りの皿で埋め尽くし、早食いで掻き込んでしまう バイキングを嗜むにあたって、上記の陥りがちな4点は全て逆効果の行動だったのです。 では、夕食で食べ放題店へ赴く際は、当日どう過ごしたら良いのでしょうか。 【当日の朝食・昼食】 必ず召し上がってきて下さい。断食厳禁です。 ちゃんと食べてこないと胃が縮み、胃酸の分泌も低下。むしろ食べれなくなってしまいます。 例えるなら、マラソン選手が“当日オリンピックだから!”と数日全く運動しないで、スタート直前5分前までふとんに入っているような話ですよ。走れる訳ないでしょう。 その日のマラソン選手が軽い準備運動で体をほぐすように、バイキング当日の昼食などは程よく軽めに済ましましょう。 そしてディナーバイキング入店3時間前ぐらい……つまり3時のおやつに牛乳×サンドイッチとか、野菜サラダとコンソメスープ……と言った、それぞれの好みに合わせたライトミールやフィンガーフードを軽くつまんで、胃腸も脳もゆったり落ち着かせてあげましょう。 勿論、この時食べ過ぎる必要はないですよ。 もし、3時のウォーミングアップ軽食のせいで晩のブッフェが食べにくく感じたのなら、次回からは3時軽食は無しにして、その分お昼をいつもより多めに頂いておく…等、それぞれの体質に沿って微調整を施してゆけばOK。 要は、決して胃をカラカラに干上がらせないよう留意することです。 【当日店舗到着前は】 ウォーキングなどの軽い運動で血行を良くし、胃腸をさらに元気にさせておきましょう。 郊外ブッフェレストランなら車を使わず徒歩で来店したり。駅前モールなら他のフロアやレストラン街を楽しく散策。身も心も快調にしておくと良いでしょう。 【元取り亡者になるな】 元を取らないと自分は敗北…という愚かな観念に完全に憑かれてしまい、 「元を取ってやる!絶対元を取ってやる!」 などと緊迫した駆り立てに奔走していると、普段健康なはずの貴方の食欲が減退してしまいます。 例えば、入社試験、面接、大事な発表会やプレゼンテーション直前に極度の緊張を呈し、食事がのどを通らなくなってしまった時のご自分の経験を思い出してください。 逆に、気の置けない仲間同士の飲み会やカラオケ女子会ではいつもより多く食べれてしまった…とか。 映画を観ながらorゲームしながらポテトチップを開けたらいつのまにか空っぽで、益々お腹が空いてきた…とか。 そんなふしを思い返して下さい。 これ、食欲を増進させる“オレキシン”という脳内物質の分泌が関係しているのだそう。 「コレ美味しいね!」と楽しくおしゃべりしたり。おひとり様だけどご機嫌で漫画読んでたり。 そういった昂揚による脳の状態により、益々食欲がわいてくるのだとか。因みにオレキシンの分泌で質の良い睡眠も取れるようになるそうですヨ。 とにかく、当日のロケーションではリラックスしてください。焦らず、慌てず、のんびりゴハンを楽しみましょう。 バイキングの制限時間90分とか2時間とかって、食べ放題初心者にとっては結構長いものなのですよ。慌てないで、慌てないで。 【禁・山盛り取り、禁・テーブル埋め尽くし】 バイキング一陣分で往復・山盛り取りを繰り返してテーブルをいっぱいに埋め尽くす愚行は、絶対に止めましょう。 分かり易く例を挙げると、弁当工場で唐揚げがベルトコンベアでボトボト運ばれる映像とか、10キロ業務用カレールーを寸胴鍋にドボドボビチャビチャ〜……そんな様子を目撃したら、食欲が萎えませんか? デカ盛り大食い番組観てて、「ヒェー自分にはこんなの無理だ!見ただけでお腹いっぱいだよ…」とたじろいだ経験ないですか? それを、自分のテーブルの上でやっちゃ、そりゃあダメですよ。 コレ更に例えるなら、喧嘩ふっかけた相手が実はマッチョなレスラーで、オラー!と目の前でパイプ椅子ブッ壊された時の気後れと、同じようなことですよ。一気に戦意喪失、 「か……勝てる気がしない……」って。 つまり、無節操な大量盛り付けは、食べ物様に無謀なケンカを売っているような話ですわ。 よせばいいのに、テーブル上へ押し寄せるようなドカ盛りいっぱいで埋め尽くしてしまい、忽ち食欲喪失。 「く……食える気がしない…」 要するに、そうなっちゃう訳です。 特に、他の人のアクビがすぐうつっちゃう人とか、他人が咳払いしてると自分も「ン゛ン゛ーッ」とつられちゃう人、そしてデカ盛り番組見ただけでお腹いっぱいな気分になっちゃう人。 そんな、メンタル的にすぐつられちゃう人は殊に、山盛り取り厳禁ですよ。 【場当たりな盛り付け、無計画な早食いは戒める】 前ページでも同じ趣旨の事を述べましたが、アレもコレもと漫然と盛り盛りに乗っけてしまって、ジャンルも味も混然とさせてしまわないように努めましょう。 前もってテーマを決め、バランスを取りながら計画的にメニューを編成していくのが吉。 一番原価が高そうだから、元を取りたいから、と牛ステーキやオマール海老等々同じ品やメインディッシュ系列ばかり大量取りするのはやめましょう。さもないと急失速の自滅に喘ぐことになります。 原価の高さに釣られて同じ品や似た品ばかり食べると“感性満腹感”が脳に作用、胃袋キャパシティが下がり、食欲が後退。まだ余裕があるはずなのに食べれなくなりますよ。 尚、前述した山盛り取りのテーブルを前に食欲をなくす現象も、感性満腹感の一種です。 そして、焦って駆り立ててリラックス感を損なう早食い戦略も、バイキングでは避けるべき失策。 事前に盛り付けスケジュールを頭の中でシミュレーションの上、時間内は余裕を持って寛ぎながら食べ放題を楽しんでください。 【健康的且つたっぷり食べれる順番は?】 これも前頁で述べたようにご自分の嗜好に合わせてテーマを決め、計画を立てればそれでいい訳ですが、肥満回避の意味も含め、満腹感を制御すべく血糖値をうまく調節する王道の順番……というのは、確かに存在します。 @サラダや豆類などの食物繊維 A魚介類 B肉類・油もの Cご飯、パスタ、パン、麺類などの炭水化物 Dデザート類 先ず血糖値の上昇を抑える食物繊維を先に盛る。タンパク質の摂取は中盤で、且つ油ものは後半。そして血糖値の上がる炭水化物とデザート類は終盤戦に。 しかしコレは飽くまで栄養学・医学の見地からの一般論。 実際に試すと本当にいつも以上の量を食べれてしまう訳ですが、おかずと一緒に頂きたいはずのご飯やパンが最後の方まで食べれなかったり、お目当てのホテルメイドケーキが終盤でしか盛れなかったり等の欠点も持ち合わせている論法です。 前頁のように、“ハワイアンセット〜!”とか“老舗旅館の朝食風♪”などテーマを決めて2陣3陣と巡ったら巡ったで、今度はテンションが上がって脳内オレキシンも全開、感性満腹感もフッ飛ぶ高揚感でもりもり食べれてしまう。そんな戦略の方こそ、むしろ当サイトは推奨致します。 セットコンセプトの盛り付け編成には人それぞれのセンスや個性が出ますからね。ぜひ皆で見比べて楽しんで来て下さい! 度々繰り返しますが、元を取ろうとするあまり自分を見失い、高価な品だけ偏った山盛り取りをしでかし、途中で食べ切れず具合を悪くするような愚挙だけは、決して犯さないようにしましょう。 |
▲早朝6時半から門を開ける栄《匠TAKUMI》1,400円朝食バイキングでは、焼き立てほかほかクロワッサンサーヴ、オーダー制ふわふわオムレツ&目玉焼が白眉。 |
◆食べ放題で倍量食べる方法〜6箇条
・絶対に食事を抜くな。
・元取り亡者になるな。
・山盛り取りするな。
・早食いするな。
・計画を立て、バランスを考えて料理を盛れ。
・楽しく、のんびり寛ぎ、リラックスせよ。