昭和区/八事駅

マンジャーレ(サーウィンストンホテル)

▲おなじみ八事駅前、白亜のブライダルホテル、サーウィンストン。笹島ストリングスホテルと同系列だけど、ブッフェはこちらが頭一つ上と見ていい ▲常駐パティシエールさんがひと仕上げしてお皿に乗っけてくれるショーケースのスイーツ達。かつてのダブリューカフェケーキの水準の高さはそのまま踏襲
▲キャラメルポワールやチーズケーキのラウンドホールもハロウィン仕様に。かぼちゃやマロン、さつまいも等々、メニューに季節感もあって、お味も重畳 ▲同ホテル渾身の仕上がり、ハロウィンデセールのいたずらスイーツがこちら。グロテスクだけど色彩は鮮やか。お味は食べてからのお楽しみ
▲会場内の景観。サーウィンストンには何度も来ていたが、2Fにこのようなイタリアンレストランがあることは全く知らなかった ▲植木鉢ショコラのような創作スイーツからイチゴショートのような定番品まで、多種多様。しかもどれも二口サイズなので、ぜひとも全品心行くまでご堪能を
▲こちらフォトスポットで記念写真をどうぞ。装着ホラーグッズ有り。“お写真お撮りしましょうか”と従業員さんも気さくにシャッターを押してくれる ▲このゲーム画面のような箱庭スイーツはおばけ型メレンゲロッシェ。何から何まで小粋が効いていて本当に楽しい。ここまで作り込まれて三千円は非常に低廉と思った方がいいぞ

― DATA ―
企画名アフターハロウィンデザートバイキング
メインメニューケーキ
ケーキのサイズ【極小】〜【小】
お値段平日3,000円(税サ込)/土日祝3,400円/一休に割引プランや時間延長プラン有り/仮装来店300円off
制限時間90分/特別プランだと180分/基本入れ替え制
実施タイム午後2時〜/午後4時〜
ドリンク飲み放題!
その他ルール全席禁煙/開始時間までは入店不可/お支払いは席で後払い
※ようつべに動画あるよ!⇒GO!
※各項目のポイントは10点満点で審査。総合★取りは5つが満点。
― JUDGE & COMMENTS ―

(ずばり、おいしいかどうか)
[8] ●当サイトでも繰り返しリポートさせて頂いている、八事駅前《サーウィンストンホテル》内ダブリューカフェのデザートバイキングが2016年8月でいっぱいで終了。
 しかしスイーツの食べ放題が打ち切りになった訳ではなく、2Fイタリアンレストラン会場《マンジャーレ》へ、デザートバイキングが移転リニューアルと相成った。

 ダブリューカフェの品々の創作性と高品位の他、丁寧な接客もそのまま継承。
 加えてコンセプト演出と華やかなセッティングは更なる雄飛を遂げている。

 殊に今回のテーマはハロウィンデザート。常連やバイキングマニアこそ改めて来店の上で一見の価値が大ありなのだ。


 件のデザートバイキング実施フォーマットは、基本毎日開催で第一部午後2時〜3時半、第二部午後4時〜5時半、90分の入替制。基本予約必須
 但し、例外的に一休予約の特別プランで180分制限の長時間コースも有り。

 お値段は平日で済ますのならお一人様3,000円。土日祝でも3,400円。
 但しクリスマスシーズンなどは更なる特別料金となるもよう。
 とは言えお高くとも特別メニューを期待されたし!……とはホテル側の自負に満ちたご声明。


 入館するとすぐコンシェルジュさんからお声かけがあるので、デザートバイキング予約利用の旨を伝えれば、2階までエレベーターによる丁寧な御介添えが配される。
 開始時刻までは入室不可の為、《マンジャーレ》店頭でしばし待機。
 相変わらず家財道具や調度品のあしらいが淑やかで壮麗だ。

 時間が近づき、順番に予約者名が呼ばれて室内へご案内。
 その途中恐怖のホーンテッドルームを通過。ポートレートの少女がケタケタ笑い出して死霊の姿に変貌する歓迎を受けつつ、いよいよブッフェ会場へ!


― 食べ放題商品 Line Up ―

【ファーストドルチェ〜いたずらスイーツ Trick Or Treat!】※非食べ放題
 クモの巣かぼちゃのオペラ,タランチュラ苺ゼリー,目玉パンナコッタ……のプチフール3品のデセールが、一皿限りでデーブルサーヴ。
 真っ白なお皿に黒と赤のコントラストが鮮やか。お味は勿論技芸的演出としてもお見事。
 ついついあっという間に平らげちゃったけど、かぼちゃのオペラの完成度に気品を感じる。

【セカンドドルチェ〜時限スイーツ】
 巨大かぼちゃオブジェが居座る円卓で供される、時間限定ホットアップルパイ。各部開始30分後に登場。
 限定品の上、アイスクリーム付きなので是非ともジャックオランタン様のところまでご足労を。

【テーブルサーヴ・ライトミール】※非食べ放題
 2部限定で登場する、特製ラザニア。お席までチーズたっぷりの熱々をご提供。
 胃袋の余力を開けておこう。

【ショーケースアントルメ】
 ホテル特製オリジナルアントルメが食べ放題。定番の苺ショートやガトーショコラから、アートフルな焼き菓子に、スポイトわらび餅、植木鉢ショコラのような創作スイーツまで。全部で20種ほど。
 コックコート姿のパティシエールさんが対面ショーケースで提供。プチフールサイズかそれより一回り大きい程度なので、全種制覇もそんなに難しくないだろう。

【パン・焼き菓子】
 テーブルブレット2種、クッキー、チュロス、ケークサレ、オバケ型ロッシェ、お月見団子…等々。
 黒とブラウンを基調としたカラーリング及びセッティングに秋の季節感がたっぷり。

【ライトミール】
 フライドポテト、ポップコーン、ポテトチップス、コーンスープ。
 軽食を期待なさった方には物足りないかも知れないが、ケーキバイキング通にしてみればこれで十分だろう。

― 今回はコレが美味しかった! ―

 いやいや、[苺のショートケーキ]が抜群に美味しかった! 毎回壮麗な演出に気を取られがちなのだが、この定番ケーキの仕上がりが傑出なのだ。
 苺粒が上等且つ新鮮な上、焼き上がったばかりのスポンジにナッペ仕立ての生クリームが極上。
 サイズが小さ目なのでバイキング初心者でも安心してオーダーできる。

 創作性溢れる[時限ホットアップルパイ]も逃せない一品で、ソテーした林檎フィリングを極薄シートで茶巾絞りの如く包み込み、パリッパリに焼き上げてしまったんだから堪らない。
 付け合せのバニラアイスも嬉しいではないか。

 でもリンゴ分量をもっと重厚に思い知りたいよ〜と言う方は[林檎のタルトタタン]をオススメ。
 シナモン風味で煮詰められたトロトロアップルがぎっしりと緊密。底のクッキーと同時にお口に運びたいけどフォークで一刀両断が難しい。いっそ手づかみでバクッと食らってしまいたい一品。

 瓶入りゼリー[アップルティー]は何かというと、上層は紅茶ゼリーで中層は紅茶パンナコッタ、底はソテーリンゴ……という、ちっちゃな小瓶の中にあれこれ手の込んだ施しのある逸品。
 紅茶に具眼をお持ちの同ホテルだけあって、香り立つかぐわしさにはしばし瞑目。
 サイズが小さい割にお味の奥が深いので、初めから2個取りしてもいいくらい。

 尚[葡萄ヨーグルト],[ザクロベリーソーダ]等、ここの瓶ゼリーにはハズレがない。

 他[ピンクパラダイス]、[レアチーズポップ]、[キャラメルポワール]といったいつものレギュラー品を堪能した他、期待していなかった[おばけマカロン]の完成度の高さには思わず括目。
 “何味に当たるかは召し上がってからのお楽しみですよ”
 というパティシエールさんのお言葉に虚心でかぶりついたところ、苺味の香りとテイストの凝縮感にときめきを覚えた。次回はアイスと付け合せて頂いてみたい。



 今回一休予約で1部・2部ぶち抜き180分という長時間プランを利用したが、これがまた楽しくて、3時間が光陰矢のごとし。

 ブッフェ会場の優雅さは勿論、抑えた照明、静かにくゆるキャンドルライト、ゴシック調のバロック音楽BGM……と、妖艶な楽しさとダークな厳かさが随所に充溢。ハロウィンムード演出が満点だ。

 スイーツメニューも血みどろプレートから始まり、パティシエールさんが最後のひと仕上げを加えるショーケースアントルメに、贅沢な時限デザート、更にケークサレやテーブルサーヴラザニアまで!
 終始起伏と緩急豊かなメニューと催しが、のべつ幕無しに折り重なってゆく。

 加えて、ホテル側は会場前広間を“ホーンティングルーム”としてセッティング。

 死者たちが来館者を歓迎する、そのホラー回廊の愛らしいことと言ったら。
 お手洗いついでにぐるっと一周、ガイコツやジャックオランタン、死霊少女といった部屋の住民たちのお出迎えを心行くまでゾクゾクと味わった。

 ここまで凝ったコンセプト演出と設えが振る舞われているなら、三千円というお値段はむしろ破格と思った方がいい。
 クリスマスやバレンタインといった各季節のテーマでこの会場が今度はどう変貌するか、とても楽しみである。


 当日は会場の席が半分ほど埋まる人入りで、平日としては十分な賑わい。
 秋の終わりとハロウィンの名残を、来館者みんなで極上スイーツと共に心行くまで愛惜。満足度はかなり高い。

 コンセプトスイーツブッフェをエンターテイメントへ昇華させた、サーウィンストンホテルの高邁で新たなデザートバイキングに今後も期待したい。

雰囲気
(入りやすい店か、落ち着いて食せるか)
[8]
リベラル感
(実施時間が不自由でないか、ルールがやかましくないか)
[7]
接客
(説明など不親切でないか、感じは悪くないか)
[10]
立地
(場所は便利かどうか)
[9]
お得感
(質量共に料金以上の満足が得られるかどうか)
[8]
総合【★★★★−】思わず毎シーズン通いたくなる誂え、施し、お味と演出、そして真心のおもてなし。

当日の収穫!

▲“いらずらスイーツ”かぼちゃのオペラ,タランチュラゼリー,目玉パンナコッタ ▲葡萄ヨーグルト,りんごのタルトタタン ▲アップルティー,坊ちゃんかぼちゃプリン
▲時限アップルパイ ▲ザクロベリーソーダ,黒胡麻紫芋モンブラン(見た目よりふわふわで、お口から一瞬で消えた) ▲苺のショートケーキ,栗のモンブラン(ここのモンブランは来るたび毎回お味が違って楽しみ)
▲キャラメルポワール(ここのキャラポワ私大好きなのよ),マロンティラミス ▲パンプキンチーズケーキ,デビルショコラ ▲パンプキンシフォンケーキ(生クリーム美味しい),スウィートポテトタルト
▲おばけマカロン,植木鉢ショコラ ▲ピンクパラダイス,レアチーズポップ ▲苺ショート×2,レインドロップ
▲この辺からは2巡目へ ▲キャラポワとアップルティーも美味しかったからもう一度 ▲旬のモンブランも2個取りで
▲時間が迫ってきたので軽食類を一通り ▲最後に2部限定ラザニアが登場

― みちあんない ―

■名古屋市営地下鉄[八事]駅@番出口隣接。サーウィンストンホテル2F。

【所在地】〒466-0825
愛知県名古屋市昭和区八事本町100−36
サーウィンストンホテル2F マンジャーレ
【営業時間】午前7時〜午後9時(中途クローズ有り)
【tel】052-861-7901
【関連サイト】公式サイト  一休予約割引  食べログ
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▲今回、林檎,芋,栗,南瓜等々季節のデザートが誠に豊穣であったが、サーウィンストン絶品の瓶プリンとココットブリュレが姿を消していたのがちょっと心残り…… ▲時限アップルパイがかぼちゃ様のところに登場。180分コース予約者である筆者は2度ありつくことが出来た
▲カントリーウェッジポテト、ポテトチップ、ポップコーン、コーンスープ。付き合いで来てしまった甘いものが苦手な人はこちらで模索を。隣接のパンや焼き菓子も美味しいですよ ▲マンジャーレ店頭のウェイティングチェア。しかし誂えが清楚且つ厳然としていて、実際に腰を掛けるのはためらわれた
▲ここからのお写真はハロウィン特別仕様、ホーンティング回廊のショットをお楽しみください。ドクロ様やジャックオランタン様が貴方をウェルカム ▲こちらレンチキュラーレンズ仕様の少女のポートレート。角度を変えると死霊に変身。近づくとセンサー反応でケタケタ笑い出すのでご注意
▲クリスマスシーズンが近づきつつあるのでツリーも併設。これぞナイトメアー・ビフォア・クリスマス! ▲ででーん。貴方を凝視するドクロ様。いいねいいね。部屋の薄暗さもとてもいい感じ

(取材日:2016年11月17日)