稲沢グランドボウル/愛知県稲沢市


※近況報告(2019年12月31日)

 現在の同店ピンボールラインナップはスターン'01年製「オースティンパワーズ」、スターン'99年製「ハーレーダビッドソン」、セガピンボール'96年製「インデペンデンスデイ」、セガピンボール'98年製「ロストインスペース」……の4機種。


 最もゲーム性が高く尚且つ当日コンディションが良かったのが「オースティンパワーズ」
 ただロケットランチャーへボールを分配するマグナディヴァーターが非稼働。それでも同フィーチャーのクリアは通常のフリッパーショットでも対応可能なので、ゲーム進行はどうにか進められる。


 「ハーレーダビッドソン」はかなり厳しい。
 “Too Many Ball”のアラート表示と共にシングルボール中でもフィールドへの打ち出しが止まらない。マルチボール中はマルチが延々終わらなかった。
 また4枚バンクドロップターゲットR-I-D-Eのうち[I]が破損して吹っ飛んでいた。
 やがて右フリッパーボタンが潰れて押しっぱなしとなり、お手上げに。


 「インデペンデンスデイ」は比較的打てる範疇。
 右フリッパーが弱めだがランプレーンへはリターン助走の威力を借りればどうにか通せる。ボールロックエイリアンヘッドの半閉め・半開き状態は本部SBPロケ時代からだがゲーム性に支障は無し。

 ただVUKの具合が悪くてキッキング失敗を何度も繰り返してしまう容態で、2,3回で出て来てくれればいいが、出し損ねを10数回繰り返し、ボールリターンまでかなり待たされることも。

 尚このモデル、発売当時の評価はかなり芳しくなかったが、今になって鑑みるとそれ程出来は悪くない。
 ミニゲーム性を排斥したのが多少裏目に出てしまっているが、
 “各フィーチャーのチャンスは勝手に巡ってくれない。自分でシュートを繰り返して自分で勝ち取る”
 という、プレイヤーの攻めと組み立てが問われる内容となっている。
 当時のサウンドロムで映画サウンドトラックをカバーした各種BGMも良い。


 「ロストインスペース」はプレイ困難。
 何度もプレイが中断してボールサーチを繰り返してしまい、挙句そんなはずないのに“3BALL MISSING”とアラート表示、しまいにはトラフからシューターレーンへの空打ちを繰り返してボールすら出て来てくれなくなってしまった。

 他、ゲーム進行に支障はないが、マグナディスクの磁力が稼働しなくなっており、ツイスターやX-MENでも見かけるマグナディスクボール連結ぶんまわし演出が見られなくなっている。


 せっかくいい機種が揃っているにもかかわらず、普段から根城にして各機種コンディションに目を光らすマニアプレイヤーがいない為、たまに遠方の上級者が集中的にやり込みに来ると、水面下で燻っていた不具合が一挙噴出するような形となってしまった。

 ただ、台数は以前の3台から4台に増えた上、ラインナップは希少性も含めて大変に豪華。歴史的傑作ではないがどれも佳作に収まらぬ魅力に溢れた贅沢なマシンたちばかりなのだ。

 本拠シルバーボールプラネットのお膝元ではないので調整が間に合わないのが難点ではあるが、相変わらずピンボーラーにとって純粋に幸せなスポットだろう。

 



 


 


※最新リポート(2017年6月18日)
(近況追記:2017年8月11日)

 搬出された「アバター」に代わり、何と長期入院していた「オースティン・パワーズ」《稲沢グランドボウル》へ帰還。
 状態は絶好調です、と言いたいのは山々なのだが、非常に残念なことにプレイ中突然右フリッパーにて不具合が発生。
 上げ下げ、特に“戻り”がへなへな……とのろくなり、打力も致命的にダウン。以降時間を置いて再プレイしてみるものの右フリッパーは復調せず、満足のゆくプレイは出来なかった。

 尚「ハーレーダビッドソン」の状態は良好で大いに楽しめた。因みに現在のリプレイは3億1千万(自動変動制)。もはやハイエストの範疇。ゴメン私のせいだ。


 一方「アバター」がどこへ再嫁に出されたかとういうと、京都市《山科グランドボウル》
 たった今рナ問い合わせたところ、「ドクターフー」「ロストインスペース」そしてこの度の「アバター」の3台が稼働中とのこと。
 公式リストに記されているような、「ジャッジドレッド」「ブラックアウト」を設置している事実はないそうだ。

 こちらとしては山科もリポートしてあげたいけど、正直名古屋の人間が関西方面に赴くなら、京都山科なんか通り過ぎて心斎橋ビッグステップまで行ってしまうのがピンボーラー真情というもの。
 関東方面のピンボールマニアの方なら尚更なのでは。

 恐らく、京都山科ピンボール目撃・プレイ報告が、ツイートひとつすら、ネット上で全く出てこないのは、そういう理由からなのだろう。


(追記:2017年7月2日)

 いっときピンボール各機種のサウンドボリュームが殆どゼロに絞られていたが、現在は十分な音量に復調している
 「アバター」なんかむしろ大き過ぎるくらいで、プレイすると周りの注目度がアップ!誠に有り難い限り。

 ただ、その「アバター」の状態はやや厳しめ。左フリッパーコイル打力の摩耗が進んできており、右ループ・トップレーンリエントリーショットに苦戦を強いられる状況。

 「ハーレーダビッドソン」も良好とは言い難い。以前整備して頂けた右フリッパーの脱力症状がまた頻発するようになってしまった。筆者の3時間にわたるプレイにおいてはどうにかもったが、終盤はガクガクと笑い気味。

 それはそうと、あの通行人を跳ねまくるハーレーのビデオモードパーフェクト終了させるとエキストラボールがもらえるアウォードがあったなんて!
 ソレ先に言ってよー!そうなるとビデモの存在意義も重要性もガラッと変わってくるじゃない!今日初めてパーフェクト取って驚いたのなんの。

 ハーレーついでに、先日アップした解説ページで漏れた、マーカス・ロスクランツによるバックグラス画のエピソードを。

 無人のハーレー本体そのものを主役に・尚且つ鷹を準主役として描いたバージョンと、ノーヘル・サングラスのライダーがかっ飛ばしてるバージョン、そして製品版に採用となった黒ヘルメット黒皮ジャンライダー版の3バージョンを、あっという描き上げたマーカスは、過去に「リーサルウェポン3」のバックグラスを2日で仕上げてしまった前歴もある超早業師。

 やり手の実業家で、マッチョな自撮り肉体美をあちこち載せたご本人様公式のサイトでは、料理の本とか健康食品とかDVDまで販売してるみたい。目が点になっちゃったよ。なんだこの人……。

 データベースの記録で判断すると、「ベイウォッチ」までが専属で、それ以降のピンボールの仕事はフリーランスの立場だったと判断していいようだ。


 ところで、《稲沢グランドボウル》におけるボウリング大会などで、ピンボールコーナーが占拠されている状態に出くわし、せっかく遠征に来られたのにたじろいでプレイせずに帰ってしまうピンボーラーの方もおられるようだ。

 いくらなんでもこれは遠慮せずにプレイしても構わないはず。
 例え大会出場者家族のオバハンたちが持ち込みチェア広げてアバターの前で場所取りしていようが、ピンボーラーが分け入ってコイン投入してスタートボタン押せば飛び退くし、他の機種を荷物置き場にしてた人達も気づいて除けに来る。
 いつも通り、ごく普通にプレイすれば良いはずである。OKOK全然大丈夫。


 権威あるボウリング全国大会主催様からの嫌な“力学”が働いて、十分控え目だったはずのピンボール3台のボリュームが強制的にゼロにされてしまったり、ピンボール筐体がスポーツバッグとキャリーバッグに埋め尽くされたりする、そういったボウリング人口からの不敬な扱いは、確かに気持ち良くはない。

 けれど、稲沢グランドはレアな台が思いっきり遊べる貴重なピンボールスポット。
 2機種設置の《稲沢フットサルスタジアム》も含め、必ずや訪れて頂きたいロケーションであることは変わりはない

 中部地区のピンボーラーは是非打ちに行って貰いたい。


 
 稲沢の超次元化が止まらない。

 稲沢グランドボウル隣接の屋内サッカーコート《稲沢フットサルスタジアム》の2Fロビーにピンボール2機種が入荷している。

 ウィリアムス'78年製「ワールドカップ」は同社初の量産ソリステ台。これ面白い!
 左右ポケットキッカーの作りからして「スペースミッション/スペースオデッセイ('76)」と同じ原盤のようだが、サッカーのテーマ性へ上手に換骨奪胎している。
 左リエントリレーン、右上ホースシュー。共々対置的に楽しく狙える役物が用意されている。
 100点ヴァリューの点いた中央スピナーを突っ切ってトップレーンセンターに掛かったEx.を仕留めた際はかなりの手応え!

 1st.リプレイ:8万、2nd.リプレイ:15万、更にスペシャルも十分狙える為、積もりに積もるクレジットは上級者なら消費しきれなくなること請け合いだ。

 状態は最良……と申し上げたいが[良好]とさせて頂きたい。実はアウトホールのキッカーコイルが弱く、プランジャーに押し出す際にガッチャンガッチャン苦戦を繰り返してしまうのだ。結構待たされる。


 WMSバリー'94年製「ワールドカップサッカー」はドットディスプレイが潰れかけているが、我慢して見れる範疇であり、ゲーム上差し障りがあるほどではない。
 それより左右フリッパーの打力は勿論上げ下げもキレキレ快活で大変気持ち良かった。状態は[良好]と判定。

 尚、稲沢フットサルの受付へ写真撮影お許しのご挨拶を申し上げたら、え何?どなた?何の写真?何に使われるの?……と、あからさまに怪訝そうなご対応。元はサッカーやるトコなので外来種対応も仕方ないのかもしれない。
 下の画像のようにボールスタックを見つけたとしても、あまりにアウェイな扱いであった為、処理を申し出るのはためらってしまった。


 《稲沢グランドボウル》へ足を運ぶと、変わらず「アバター」「ハーレーダヴィッドソン」が普通にプレイできる。

 ハーレーのVUKにマルチボール4個がいっぺんに入るとダンゴスタックになる症状に悩まされてはいるが、コイルを冷まして時間をおいてから電源off/onを繰り返すなど、場数を踏んだプレイヤーならなんとか処理できそう。

 しかしウィザード突入に必要なパッチ数が16個とは!グラチャン取った時でさえ、せいぜい11個。
 このルール考えたのはロニーロップでもジョンボーグでもなく、あの「キューボールウィザード」「スーパーマリオ〜」のジョン・ノリスなんだって!次回作に取り組む多忙の中、わざわざ手伝いに来てこれ仕込んだみたいよ。
 で、リプレイ点数は只今2億7千万にグイグイ高騰中。確か自動変動制なのよね。多分私のせいだ。


 「アバター」はスーパーJPを2倍にする方法を発見してそこを軸足に攻めたら、こちらもあっけなくグラチャンに手が届いた。あとはウィザードの方法を見つけるばかりなのだが、全然判らん……。









― DATA ―
アクセス愛知県稲沢市/名鉄[奥田]駅徒歩10分、またはJR[稲沢]駅徒歩15分
ロケーションのタイプボウリング場アーケード
台数3台/ドットマトリクス台/差し替えが有るかどうかは不明
調整普通?/従業員は常駐
設定基本1プレイ100円/2コイン3Cr.設定は排斥/エキストラ設定標準/スペシャル設定標準/リプレイ設定標準だがブースト設定有り/プラムティルト設定厳し目/ティルト警告設定は標準/マッチナンバー設定は標準/ハイスコアアウォード未確認/音量は普通
営業時間平日午前9時〜深夜1時/土日祝午前8時オープン/日曜祝日前日は深夜3時まで営業/年中無休
その他付加サービス軽食スタンド及びドリンクバー有り/喫煙スペース有り/ショッピングモールと隣接
その他ルール入場無料/歩き煙草禁止/飲食・飲酒・喫煙しながらのプレイ禁止/卓球、スロット、他アーケード施設も有り


 


稼動ピンボールリスト

ドットマトリクス台
オースティン・パワーズ2001年/スターン普通
007ゴールデンアイ1996年/セガピンボール普通/調整中
ハーレー・ダヴィッドソン1999年/スターン調整搬出中




■プレイヤーにはお馴染み、大阪心斎橋ビッグステップ内《シルヴァーボールプラネット》の出張所が、愛知は稲沢市のボウリング場に降臨しています。

 場所は《稲沢グランドボウル》
 最寄駅からやや歩くものの、名古屋駅からだとJR駅・名鉄駅から共に十数分の乗車で着くような立地。

 ショッピングモール“パールシティ”と隣接していて非常に便利。食事や買い物には全く困りません。
 フィールに寿がきや、タイトーステーション、100円ショップも有りますヨ。

 同ボウリング場公式サイトでもマシン入荷の告知が出ていて頼もしいです。
 ピンボールの見識や経験値が全くゼロなのに、拙いながらも3機種の解説をどうにか取り繕って書いて下さったことが伺えます。有り難いではないですか。
 場内随所に“NEW! PINBALL”なるポップのイーゼルまで立ててくれて嬉しい限り。

 ピンボールコーナーはボウリングフロアである2Fの中央付近。
 「オースティンパワーズ」「007ゴールデンアイ」「ハーレーダヴィッドソン」……という、総じてゲイリー・スターン氏のプラントのマシンばかり。
 このうちハーレーが調整の為に一旦搬出されていたものの、残りの2台はまずまずの状態で稼働中。


 因みに調整やトラブル時のお店の対応についてはどうかと言うと、残念ながらSBPと同等のケアは期待するべからず……という結論に達しました。

 設置場所はフロントすぐ脇にあるのですが、ボールスタック時にいらした女性の従業員さんへ申し出ても、全く話が通じず、不毛な押し問答に。

 「すみません、ピンボールのオースティンパワーズでボールがマズいところに引っかかったままになったので、取って頂けますか」
 “ハーイ、えーと……あの……何でしょうか”
 「ピンボールのオースティンパワーズでボールが引っかかったままになったので、取って頂けますか」
 “………えーと、あのー、下の階のでしょうか??”
 「ピンボールも、オースティンパワーズも、今、あなたの目の前にございます!お願いだから、別、の、人、と、代、わ、っ、て、貰、え、る……!?」

 百歩譲って“ピンボール”が判らなかったとしても、“オースティンパワーズ”でピンと来て下さらなかったのには大いに鼻白みました。
 入荷から2ヶ月経ってるのにね……。

 よって、ディヴァーターが稼働していないとかボールインストール数が足りないとか、一般理解の難易度が高い調整の申し出は、かなり気を回して伝える必要性を感じました。

 因みに、最終的に対応して下さった男性従業員さんは、コインドアopen!ロックダウンバー解除!モールディングバー離脱!ガラススライド!スタックボールGET!サービスクレジットPushPush!……と、きちんと常道的な対応をして下さり、ホッと胸をなでおろすばかり。

 ともあれ、地元のピンボーラーにとっては十分な福音。先ずはプレイ参りと行きましょう。

ココではコレが面白かった!

●「オースティン・パワーズ」スターン'01年製


 元WMSのピンボールデザイナー ブライアン・エディー「アタック・フロム・マーズ('95)」の初お披露目となった'96年のACMEショーにて
 “このマーズのような整理されたプレイフィールドと明確なギミック、整合されたウィザードの構築。これが今後数年間、ピンボールルール作りの規範となるだろう”
 と、自作モデルの出来映えに関して自信に満ち溢れた声明を発していたが、その予言は的中。

 難解なアダムス式ミニゲームウィザードを排斥した、各メジャーショット構築によるトータルウィザード方式のゲーム性。
 その後の数年間どころか、2000年代以降のスターン台の多くがソレを規矩準縄に据えている……と言っても良いだろう。
 今更ながら改めて、Bエディの才覚と一隻眼には驚くばかりである。

 そんな「アタックフロムマーズ」や「メディーヴァルマッドネス」「モンスターバッシュ」等WMS作をよくよく研究した跡が歴々と伺えるのが、本機種「オースティンパワーズ」だ。

 マーズスタイル同様6か所メジャーショットの各パートを完成させればボーナスステージが開始。
 タイムマシン2マルチスウィンギングランチャーも楽しいが、やはり一番面白いのが左スロープ便器の、[ファットバスタード]4ボールマルチ
 脱糞デブ男の絶叫と共に750万点のスーパージャックポットを続々撃破してゆけば、リプレイの5千万点突破など全くたやすいだろう。

 メジャーショット全到達でプレウィザードのヴァーチュコン・マルチボールが始められるが、全コンプ終了だと最終ウィザードのムーンベース・マキシマムマルチボールが爆裂スタート!2500万取り放題で血液が沸騰するゾ。

 '99年当時、これまでのライセンス台濫造と迷走を反省した上で、
 “コストのかかる大作映画の版権購入は今後慎重に峻別してゆきたい”
 と発言していたゲイリー・スターンが、「ゴジラ」以来2年半ぶりに手掛けた映画コピライト台。
 レトロ且つ破天荒キャラとナンセンス世界観のオースティンパワーズは、ピンボール化のネタとしてなかなか悪くないセレクトであった。
 ルール編成がマーズと軌を一にするだけあってゲーム性も高め。スターンピンボールが立ち直りゆくちょっとした布石となった1機種と言っていいだろう。


 ところで《稲沢グランドボウル》でのオースティンの台の状態は[普通]とした。

 スウィングランチャー発射時に使うモールディングバーの[FIRE]ボタンが断線しているようで無反応。一瞬困ったが、ボースフリッパー操作で代用出来るので対処は可能だ。
 ランチャーへディヴァートするコイルもいまひとつキレが悪く、分配しそこなってフリッパーリターンしてしまう現象も度々。
 またボールセーヴ有効時の合図でもあるShootAgainの盤面電球も切れていて、作戦上やや不便。
 加えるに、右フリッパーが長時間プレイに堪えられず、継続プレイ2時間を越えたあたりで熱ダレを起こしたか突然脆弱化、ついにはホールディングすら出来なくなってわななく現象が度々有り。休ませてやれば収まった。

 リプレイは前述の通り五千万点で、ブーストは更に五千万プラス。

 





 「007ゴールデンアイ」に関しては既に解説を上げているので詳細は省くが、改めてプレイしてみたところ、フィールドと言いフィーチャーと言いマシンの稼働状態と言い、本当に酷い駄作である。

 相変わらず鬼門のせり上がりジャンプ台が難儀。一応要所要所でヒクヒク身動ぎするものの、しっかりせり上がり切らないので体を成さない。
 他、右ランプ降板途中で稼働してタンクポケットに落とすディヴァーターが作動していない。

 ただ左右フリッパーは頑強で、各ランプレーンも難なくスイスイ通せたのは気分がいい。状態は[普通]と判定。
 リプレイは4憶1千万で、+4億のブースト有り。


 「ハーレーダヴィッドソン」も実は初期故障が劣悪な、非常に状態の良くない粗悪台。
 今回のロケーションでもあっという間に下げられてしまったていたらくも、マシンの由々しき不良性を雄弁と物語っていると言えそう。

 2000年当時に個人輸入されていた同機種を東京のバイクショップでプレイした記憶がある。

 品質と耐久が劣悪で、早くも稼働しないバイクのせり上がりロックホール。
 1ゲーム中何度もやらされてうんざりするガンズの使い回しビデオモード。
 フィーチャーとの絡みが一切無く、ボタン操作で無限に使えるためゲーム性の向上に全く役に立たないアップポスト。
 やたら恰好つけたヴォイスとサウンドがスベりにスベり、更に何の迫力のないランプレーン及びループレーン故、都市から都市へ駆り走るイベントも全く盛り上がらず。

 しかもロックホール非稼働に備えた保護プログラムもコーディング無しという論外な作りに、スターン社及びピンボール産業へは大いに落胆。
 当時WMSピンボール部門閉鎖のニュースに揺れていただけに、プレイヤーとしての失望はとてもこたえた記憶がある。


 '94年当時、経営難に喘いでいた本家日本デコが延命措置として手放したピンボール部門を、USAセガが買い取ってから5年。
 '99年にジェネラルマネージャーのゲイリー・スターンがセガから会社を引き取った直後の、新生スターンピンボール社設立後の混迷さなかの第1号機である。

 買収額の詳細は明かされていないが、ゲイリーは所有不動産を処分してまで費用を工面しており、資産家のスターン一族とはいえ会社購入の捻出には苦労したようだ。
 尚、'78年にコロンビア映画がゴットリーブを購入した額は4,700万$で、'90年にプリミアテクノロジーがUSAカプコンからの買収話を断った際の提示額は2,500万$であった。


 因みに評判が悪い割に2ndイディション、3rdイディション……と同モデルのバージョンが乱立しているのはなぜかというと、本家ハーレーのバイクイベント開催やニューモデル発表の度にスターンピンボール側も台のモデルチェンジを計り、その都度バイク雑誌に広告を出稿したりイベントに出店したり。

 かように、ハーレーマニアの好事家たちへゲイリーが売り捌いていたからなのである。





 同店の設置状況にも言及しておきますと、ピンボールロケーションとしてなかなか快適。
 隣接の間隔も3台体制の頃から余裕があったようですし、背後に2基の長椅子があるものの、立ち位置スペースも十分取られています。

 ただ、フロント待機する女性従業員さんが業務上緊急で呼び出されることが度々あって、その際、プレイ中のピンボーラーの背後と長椅子の間を、かいくぐるように疾走ダッシュ。
 これはよくよく気を付けて差し上げましょう。もし足を引っかけてしまったら怪我を負いかねません。


 そうそう、ハイエストレコードに関しては、2位以下はリセットされているものの、#1及びグラチャンはSBP時代の記録がまだ残っているので、破り甲斐がありそうですよ。
 特にオースティンなんか、筆者はプレウィザード&最終ウィザード一周した時点でぐったり力尽き、初日は惜しくも#1に届かなかったものですから、記録撃破に益々腕が鳴るというもの。
 次回来店時こそ、崩しにかかりましょうぞ。


 ところでこちらのボウリング場は、ボウリング客向けに、ちょっとしたスナックとおかわり自由ドリクバーも有り。
 ドリンクHot/Ice200円、ドーナツ100円、ホットドッグ270円、カレーライス400円……等々。

 ピンボーラーなんてどうせ100円で長時間占有する迷惑なクソ野郎共ですから、せめて物販の飲食であれこれ還元しましょうよ。


【所在地】〒492-8164
愛知県稲沢市井之口大坪町80−1
稲沢グランドボウル
【営業時間】平日午前9時〜深夜1時/土日祝午前8時〜/祝日前は深夜3時まで営業
【tel】0587-21-2131
【関連サイト】公式サイト  FaceBook  ザ・シルヴァーボールプラネット
【備考】年中無休
【PR】





(取材日:2017年2月23,26日)