ダブリューカフェ(サーウィンストンホテル)

▲リニューアルしたダブリューカフェの毎日実施デザートバイキング!対面ショーケース前で切り分けサーヴ開始。滋賀クラブハリエを意識したのでは?というお声も ▲ホテル前のポスター掲示。バス停前なのでバス待ちの人が退屈しのぎに読んでくれそうね
▲ドリンクバーはカウンターに移動。ホットドリンクも有り。お味には満足したが、お値段からしてセルフ廃止でテーブルサーヴの方が相応しいと感じた ▲ケーキバイキングでは脇役なのだが、焼き菓子もなかなか面白い。特にケークサレはお肉も入っていて結構たべでがあった

― DATA ―
企画名デザートバイキング
メインメニューケーキ
ケーキのサイズ【小】
お値段2,600円
制限時間90分
実施タイム毎日午後2時15分〜午後5時45分
ドリンク飲み放題!
その他ルール全席禁煙/終了10分前にお声かけあり
※ようつべに動画あるよ!⇒GO!
※各項目のポイントは10点満点で審査。総合★取りは5つが満点。
― JUDGE & COMMENTS ―

(ずばり、おいしいかどうか)
[7] 八事駅前、ブッフェ利用の学生たちによる歓喜の画像ツイートも多い《サーウィンストンホテル/ダブリューカフェ》デザートバイキングが、2014年6月からリニューアル
 ショーアップしたホールケーキから切り分けるおもてなしや、キャラメリゼバーナーやシュー搾りの実演、サンドイッチや冷製ポタージュも取り揃え、お値段は2,600円
 かつての二千円から3割増しの強気な値段設定。
 実施時間は毎日2時15分から3時45分、4時15分から5時45分までの2部制となっているが、別段気にせず入場すれば開始から90分、ごゆっくり召し上がれることに憚りはない。

 バイキングは予約も出来るし、飛び込みでも大丈夫。八事駅直結で立地も良好。ロビーや店内はブライダルホテルならではな、清楚で眩しい程の清潔感に溢れている。
 コンシェルジュのご案内や応対の立ち振る舞いも格調高く、こぶりな空間ながら豪奢な気持ちに浸らせてくれるのは相変わらずの采配である。


 さて新たなバイキングにはローカルルールがいくつか。以前の季節毎限定ワンプレートは廃止され、総じて制限なく頂ける方式に。
 ブッフェの目玉であるホールタルトやデセールで編成されるアントルメショーケース内のケーキを頂く場合、待機なさってる従業員の方に対面オーダーすればOK。
 その場で乗っけて差し出してもらえる時もあれば、数が多かったり一手間施す品ばかりだと“テーブルまでお持ちします”…という展開もあり。ホールタルトスクエア型ケーキヴェリーヌココットで編成、計10種

 他の部門としては、来店者が自分で冷蔵ショーケースのガラス戸をガラッと開けてセルフで好きに盛れる冷涼ゼリーコーナー
 更にケークサレやラスクなど9品の焼き菓子ブッフェボード、そしてサンドイッチと冷製ポタージュ、ミネストローネの軽食コーナー

 ドリンクバーは以前のテーブル席奥からカウンターへ場所がが移り、所狭しとコーヒーHot/Ice、紅茶各種、ウーロン茶、オレンジJがガラス製サーバータンクやドリップポットで設置。
 アイスコーヒーのお味には満足したが、ドリンク全般に関してはお値段の割に普通のサービスと感じた。


 先ず新登場の[詰め立てシュークリーム]は、オーダーを受けてからその場の絞り袋でクリームを詰めて提供するだけあり、フィリングがシュー皮に滲むことなく、状態が新鮮。バニラビーンズがしっかり、且つ甘さが控え目のカスタードの出来も秀逸。むっちりシュー皮もじんわりと良いお味。
 カスタードとキャラメリゼの[クレームブリュレ]もいつもどおり酩酊させられる濃厚さなのだが、このブリュレとシュークリーム、実演としての印象が残っていない。バーナーもこれみよがしに魅せるのではなく、ショーケース裏側での作業のため、殆ど目立たない。お味に文句はないが、実演が演出として活きていないように思えた。

 お味の一頭地は[季節のショートケーキ]が抜きん出ている。瞬時にとろける動物性生クリームとジェノワーズスポンジは、味が濃いのに蕩けるよう。冷蔵で冷えてるのも良い!小ぶりサイズに切り分けても必ず苺が乗ってくるので安心してご注文を。
 [ダブルチーズタルト]の上層はレアチーズ、下層がベイクド。共に保った硬度がお味と食感をより強靭にしていて食べ応えを感じる。画竜点睛で落とされた苺のコンフィチュールが半端なく高品質で、思わず舌が小躍り。
 同カフェでお馴染み[ロールケーキ]は、今回から切り分けサーヴ!やはり鮮度が向上している。フワフワもいいけどこちらはむちっ!と、玉子味が濃い弾力ロール。生クリームとバニラ多めのカスタードクリームも脇に回らずスポンジと拮抗。
 甘酸っぱいトロトロフィリングに随喜したかつてのアップルパイのピーチ版[ピーチパイ]、ぎっしりナッツたっぷりな硬度がフォークを入れる度に頼もしい[タルトショコラマカダミア]、目の覚めるような溶き立て鮮烈生クリームが落とされる[ガトーショコラ]も推していい。

 一方で、この華やぐショーケースのケーキの中には、同ホテルのオリジナルでない安物も混ざっている。
 別に楽天通販ページとかを探し出してその商品リンクを貼り付けたりはしないが、補欠的な品では無くレギュラーとしてお出しすることに全く関心できない。勿論お味は雲泥の差。
 特に、[シブーストエキゾチック]には眉をひそめた。最初“あれ、好物のシブースト頼んだのに従業員さんが間違えたのかな”と思い、一旦平らげてからもう一度シブースト頼んだらまた同じ駄作が盛られてきて憮然。シブーストクリームの豊かな抱擁とは程遠い、安っぽいマンゴームースのシートものであった。

 他方[ケークサレ][チーズパイ]など、焼き菓子部門はどれも香ばしい逸品で、むしろ普段のティータイムに頂けたら心がほっこり和みそうなものばかり。全種制覇より箸休め気分で。
 箸休めなら他にゼリー冷蔵ケース部門から盛るのも悪くない。香りの強い[アールグレイのジュレ]に癒されるが、ブルーベリーソースをかけて頂く[ブラマンジェ]も出色。
 ただ、こちらにも業務用冷凍ライチがボウル入りで禍々しく鎮座。よそさまの朝食バイキングでワースト不人気商品が、なぜこんなところに。


 ダブリューカフェリニューアル版の総評を申し上げると、料金値上げ分相応の向上が感じられず、凡庸な評価を下さざるを得ないという結論に。
 勿論ショートケーキや詰め立てシュー、ダブルチーズの新作は大いに楽しめたのだが、お味の全般平均値は、こちらも玉石混交・清濁併せ持つ名古屋観光ルシュッドと同じくらい。
 そこより頭ひとつ低廉でない現行料金を考えると、やすやすと諸手を上げて推奨することは控えたい。

 メインのショーケースアントルメ自体品数が少ないので、安物の露出は謹んで、更なる充実を図って頂きたい。
雰囲気
(入りやすい店か、落ち着いて食せるか)
[9]
リベラル感
(実施時間が不自由でないか、ルールがやかましくないか)
[9]
接客
(説明など不親切でないか、感じは悪くないか)
[10]
立地
(場所は便利かどうか)
[9]
お得感
(質量共に料金以上の満足が得られるかどうか)
[5]
総合【★★★−−】本当は星2つだけど、利便性や贅沢な空間演出も考えて、星ひとつ斟酌。

当日の収穫!

▲ピーチパイ,ダブルチーズタルト ▲ロールケーキ,ムース・オ・ミルティーユ(ミルフィーユじゃないよ),タルトショコラマカダミア ▲グレープフルーツのジュレ,カヌレ,チーズパイ,ブラマンジェ
▲シュークリーム,タルトセックアラセゾン(パイナップルとココナッツ味),季節のショートケーキ ▲シブーストエキゾチック,タルトアラセゾン,ヴェリーヌトロピココ(ゼリーとマンゴーとパンナにメレンゲ菓子がマッチ) ▲ライチとヨーグルトのムース(これコメントしたくないわ),シブーストエキゾチック,クレームブリュレ
▲ラスク,ケークサレ,グジェール(焼き菓子のクオリティが高い),アールグレイのジュレ ▲ショコラスティック,ケイクアラカルト(パウンド系おいしいね),ショコラサブレ,フィナンシェ,マドレーヌ ▲ツナとハムのサンド(そこそこ美味しい。後半甘さにバテた人には人気),冷製ポタージュ
……お値段はヒルトンザギャラリーと名古屋観光ルシュッドの間ぐらいだけど、満足度はその閾値よりやや劣る。
▲季節のショートケーキ,ダブルチーズタルト,ガトーショコラ(絶品の3しな。残り10分コールで慌てて詰め込むように) ▲ロールケーキ,詰め立てシュークリーム(ギリギリでリピート。コレも逃したくない2品)


※2011年度版るぽ
※2013年度土日祝版るぽ

― みちあんない ―

■名古屋市営地下鉄[八事]駅@番出口隣接。サーウィンストンホテル1F。

【所在地】466-0825
愛知県名古屋市昭和区八事本町100−36
サーウィンストンホテル1F Wカフェ
【営業時間】午前9時〜午後11時
【tel】052-861-7901
【関連サイト】ホテル公式サイト 一休予約サイト 食べログ
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▲しかし、品数が思ったより多くないことと、よそから仕入れた安物を混ぜていることは感心できなかった。東京のビタースイーツなんかよりは全然ましではあるが ▲それ程具は豪華ではないが、サンドイッチも十分楽しめる範疇。尚、かつて用意されていたポテトフライは別料金M300円L500円…ということで、食べ放題から外れた
▲相変わらずロココ調のあしらいが圧倒的なダブリューカフェ店内。鏡や吹き抜けを活用して従来の狭さを感じさせない造り ▲こちらの部門ではコーヒーゼリーを食べ忘れてしまったが、ブラマンジェがなかなか美味しかった

(取材日:2014年7月4日)